無在庫転売と特商法の落とし穴:メルカリ作品がAmazonに出品された時の対処法と注意点

最近、メルカリなどで出品していたハンドメイド作品が、無断でAmazonに無在庫転売されるというトラブルが増えています。無在庫販売そのものは違法ではありませんが、その運用方法によっては著作権侵害や詐欺行為につながることも。本記事では、Amazon出品者が表示している特定商取引法に基づく表記の真偽や、個人情報の悪用の可能性について詳しく解説します。

無在庫転売とは?その仕組みと現状

無在庫転売とは、販売者が商品を在庫として持たず、注文が入ってから別のサイト(例:メルカリ、ヤフオク、AliExpressなど)で仕入れて発送する手法です。

たとえばメルカリで出品されたハンドメイド作品をAmazonに転載し、注文が入ると元のメルカリ出品者から購入して、購入者の元へ直送する形が一般的です。

特定商取引法に基づく表記は本物か?

Amazon出品者の「特定商取引法に基づく表記」には、氏名・住所・電話番号・運営責任者名などが記載されていますが、これらが実在する本人のものとは限りません

調査した住所が古びたアパートなどであるケースも多く、レンタル住所・実在するが無関係な第三者の情報を勝手に使用している可能性も十分あります。これらは不正使用が疑われる重大な問題です。

個人情報が無断で使われている可能性

第三者の氏名・住所・電話番号などを無断使用して販売活動を行うことは、名誉毀損や私文書偽造罪、または詐欺罪に発展することがあります。

実際に、過去には「個人情報を盗用された」としてトラブルになった事例も報告されています。警察や消費生活センターへの相談も検討すべきケースです。

トラブルが起きた際の対応方法

自分のハンドメイド作品が無断で転売されていた場合、以下の手順で対応しましょう。

  • Amazonカスタマーサービスに著作権侵害または商標侵害の申し立てを行う
  • 販売者の特定商取引法情報が虚偽の可能性がある旨を報告
  • 念のためメルカリ運営にも報告し、証拠を保全
  • 警察・消費生活センターにも相談する(不正利用の可能性がある場合)

無在庫転売者は連絡先も虚偽であることが多いため、事前の情報収集と記録(スクリーンショット等)が重要です。

実例:詐欺の可能性があったケース

ある利用者は、自分の作品がAmazonで無断販売され、特商法の連絡先が実在する高齢者の住所だったことに気付きました。本人に確認したところ、ネット販売とは無関係であると判明。すぐにAmazonへ通報し、出品が削除されました。

このように、犯罪者が無関係な個人の情報を悪用するケースも存在するため、早期に気づくことがトラブル回避につながります

まとめ:ハンドメイド作家が身を守るために

ハンドメイド作品の無断転売や情報の盗用は、販売者にとって大きな問題です。特商法表記の虚偽表示や他人情報の不正使用は、詐欺や名誉毀損に発展するリスクがあります。

トラブルに巻き込まれた際にはAmazonへの通報とあわせて、法的対応や専門家への相談を早めに行いましょう。ネット販売時代において、自分の作品と権利を守るリテラシーが今まで以上に求められています。

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