交通事故後の治療において、整形外科と整骨院の両方を利用したいと考える方は少なくありません。しかし、整骨院での治療には整形外科医の同意が必要な場合があり、スムーズに了承を得るのが難しいこともあります。この記事では、整骨院への通院に必要な同意書を整形外科から得るための具体的な方法と、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
整骨院への通院に医師の同意が必要な理由
交通事故の治療では、自賠責保険の適用を受けるには、医師の診断と指示が重要な要件になります。整骨院は医療機関ではないため、整形外科医の同意がなければ保険適用外になるリスクがあるのです。
また、整形外科医と整骨院の間で治療方針が異なる場合、患者の安全確保の観点からも整形外科医の判断が重視されます。
整形外科医の同意を得るための伝え方のコツ
ただ「整骨院に行きたい」と伝えるだけでは、医師側の不安を払拭できません。以下のような伝え方がおすすめです。
- 現在の痛みや不安な症状を丁寧に説明
- 整骨院での施術内容や目的を具体的に話す（例：手技療法、温熱療法）
- 整形外科での治療と併用したいというスタンスを強調
「今後も診察は整形外科に通い続ける予定ですが、並行してリハビリ的な意味で整骨院も利用したい」といった表現が有効です。
整形外科と整骨院の治療の違いを理解する
整形外科は診断と医学的治療、整骨院は施術による機能回復を主な目的としています。たとえば。
- 整形外科：レントゲン撮影、固定、投薬など
- 整骨院：筋肉のほぐし、関節の調整、電気治療など
それぞれの役割を明確に理解し、対立ではなく補完関係であることを医師に伝えるのがポイントです。
どうしても同意が得られない場合の対処法
それでも整形外科が同意しない場合は、以下のような対応策を検討しましょう。
- セカンドオピニオンを取る：別の整形外科に相談する
- 交通事故に詳しい弁護士に相談し、自賠責対応を調整
- 保険会社の担当者に相談して、認められるケースを確認
同意書がなくても通院は可能ですが、保険対応や後遺症認定に不利になる恐れがあるため注意が必要です。
まとめ：整骨院の通院は丁寧な説明と信頼関係が鍵
交通事故後のリハビリには整骨院が有効なケースも多くありますが、整形外科医の同意が治療の一貫性と保険適用の鍵となります。感情的に訴えるのではなく、丁寧に症状や目的を説明することで、医師の理解を得られる可能性が高まります。
自分の身体を守るためにも、正しい手順と冷静な対応を心がけましょう。