玉田議員の死亡事故が“逮捕されない”理由とは？書類送検と刑事処分のしくみを解説

岐阜県議の玉田和浩氏が関わった死亡事故。「どうして逮捕されないの？」「何が処分されているの？」という疑問に答える記事です。交通事故の捜査から書類送検、略式命令による罰金処分まで、手続きをやさしく整理します。

なぜ逮捕されずに書類送検されたのか？

玉田県議は、去年11月に岐阜市内で出合い頭事故を起こし、相手の軽自動車に乗車していた男性が死亡しました。警察の調べでは、逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断されると逮捕されないため、書類送検という形で捜査が進みました。

実際、逮捕されておらず書類送検されるケースは、過失運転致死傷の典型的パターンです:contentReference[oaicite:0]{index=0}。

書類送検は、警察が調書と証拠を検察に送る処理手続きです。逮捕を経ずに済むため、被疑者は身柄拘束されることなく調査されます。

その後、検察は刑事処分として「略式命令（罰金）」を裁判所に請求できます。今回、玉田県議は50万円の罰金略式命令を受けました:contentReference[oaicite:1]{index=1}。

略式罰金は、軽微な犯罪で被疑者が罪を認めている場合に用いられ、裁判を経ずに罰金で終了します。

今回のケースでは、「過失運転致死傷」と認定され、罰金50万円という比較的軽い刑罰が選ばれました。通常の刑事裁判ではないため、逮捕・起訴されずに済む制度です:contentReference[oaicite:2]{index=2}。

書類送検と略式命令が出たということは、検察が公判（起訴）には進めないと判断した

ただし、略式命令には罰金支払い義務があり、これは正式な刑罰の一種ですので、注意が必要です。

例えば、他の高齢運転者による死亡事故でも、逃走の恐れがなく被疑者が反省している場合、逮捕は見送られ、そのまま書類送検→略式命令→罰金処分、という経路で解決することがあります。

このケースも、被疑者が容疑を受け入れ、逃走のおそれがない点から同様の処理がなされています。

・玉田議員は逮捕されず、書類送検の上、略式命令による罰金50万円の処分を受けています。
・逮捕されないのは、逃亡や証拠隠滅のおそれがない場合の通常手続きです。
・略式命令は、軽微な罪で裁判を経ずに罰金だけで終える制度。
・逮捕されなかった＝不起訴ではなく、罰金刑の対象となったという点が重要です。