買い物をした際に代金と一緒に置いたお金をうっかり置き忘れてしまうというミスは、誰にでも起こり得ることです。特にアナログなレジ操作が行われる小規模店舗では、防犯カメラがない場合もあり、対応に悩むことも。本記事では、置き忘れた現金が返ってくる可能性と、実際に取るべき対応について、法的視点と実例をもとに詳しく解説します。
お金を置き忘れた場合、その所有権はどうなる?
原則として、置き忘れた現金は「遺失物(いしつぶつ)」と見なされ、所有権は元の持ち主にあります。つまり法律上は取り戻す権利があります(民法第239条など)
ただし「誰が置いたか」が明確でなければ、返還が難しくなる場合も。証明手段(防犯カメラ、目撃証言など)が重要になります。
防犯カメラがあるかどうかで明暗が分かれる
小規模店舗では防犯カメラが設置されていないことも多いため、現場の状況確認が最優先です。
まずは店主に事情を丁寧に説明し、「〇〇時頃に2000円を置き忘れた可能性がある」と伝え、防犯カメラの有無を確認しましょう。
店員や他の客が拾っていたらどうなる?
レジに残された現金が店主または他の第三者に拾われた場合、それは「拾得物」として扱われます。店舗が警察に届ける義務を負う可能性もあります(遺失物法)
善意で保管されていれば、申し出れば返還されるケースが多いですが、現金が見つかっていない、またはすでに誰かが持ち去った場合は返金されないリスクがあります。
実例:コンビニで現金置き忘れ→防犯映像で特定・返還
あるケースでは、レジ脇に3000円を置き忘れた利用客が翌日に訪れ、店の防犯映像で確認され、現金が無事返還された例があります。
逆に、防犯映像がない店舗では、「記憶が曖昧」「金額証明が困難」という理由で返還されなかったケースもあり、証拠の有無が鍵となります。
対応手順:置き忘れた現金が戻る可能性を高める方法
- ➀ すぐに店舗に戻り、状況を冷静に説明
- ➁ 店舗に防犯カメラの有無を確認し、映像確認の許可を求める
- ➂ 現金を置いた時刻・金額・位置をできるだけ詳細に伝える
- ➃ 拾得物として警察に届け出られていないかも確認
誠意ある対応をすれば、少額でも返金に応じてくれるケースが少なくありません。
まとめ:落ち着いた対処で返金の可能性は十分にある
レジで現金を置き忘れた場合でも、早めの行動と丁寧な説明により、返ってくる可能性は十分にあります。
特に、防犯カメラやレジ担当の記憶がしっかりしていれば、証拠の裏付けが期待できるでしょう。こうした事態に備え、レジでのやり取りは最後まで注意深く行うことも大切です。