消費者金融やカードローンでの借入が返済不能になった場合、精神的にも大きな負担になります。特に一括請求や裁判所からの通知が届いた場合、どのように対応すればよいのか分からず、不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、借金返済が困難になったときの正しい対応方法や、差し押さえ・裁判の流れについて詳しく解説します。
一括請求と裁判所からの特別送達とは？
借金の支払いが滞ると、金融機関は契約に基づき一括請求を行うことがあります。その後、返済がなければ支払い督促や少額訴訟などを通じて裁判所に手続きを申請します。
裁判所から届く「特別送達」は、通常の郵便ではなく重要な法律文書です。これを放置すると、内容を知らなかったとしても、判決が確定してしまいます。
差し押さえはどうなる？財産がない場合の現実
裁判に敗訴し、債権者が強制執行を申し立てると、差し押さえが実行される可能性があります。ただし、生活に必要な最低限の財産（99万円以下の現金など）や年金は差し押さえ対象外です。
財産や収入がなく、銀行口座にも資金がない場合、差し押さえる対象がないため、実質的に執行不能となるケースもあります。ただし、「時効」になるまでは債務は消えません。
異議申し立てはどうすべきか？期限に注意
もし届いた通知が「支払督促」や「少額訴訟の呼出状」などであれば、2週間以内に異議申し立てをすれば強制執行は一時的に止まります。放置すると確定判決となり、債権者に差し押さえの権利が与えられます。
異議申し立ては、裁判所のウェブサイトや、最寄りの簡易裁判所で書式を入手可能です。記載内容に不安があれば、法テラスや弁護士への相談が有効です。
仕事がない・無職の状態での対応方法
無職で収入がない場合でも、裁判所への対応は必須です。逃げ続けても債務は残り、時効の援用ができない限り、差し押さえの可能性は続きます。
そのため、生活保護を受けている場合や、再就職のめどが立たない場合は、弁護士や司法書士に相談して「債務整理」や「自己破産」の検討をおすすめします。
無料相談できる公的機関を活用しよう
以下のような相談窓口を活用すれば、無料・低額で専門家のアドバイスが得られます。
- 法テラス（日本司法支援センター）
- 市町村の消費生活センター
- 司法書士会・弁護士会の無料相談
特に法テラスは、経済的に困難な状況の方に対して、弁護士費用の立替制度もあります。
まとめ：対応次第で未来は変わる
借金の支払いが困難になり、裁判所から通知が届いたときに重要なのは、放置しないことです。たとえ財産がなく無職でも、適切な手続きを取ることで差し押さえや将来のトラブルを回避できます。
一人で悩まず、まずは相談することが第一歩です。少額でも返済の意思があることを示す、異議申し立てをする、法的整理を検討するなど、できる対応を冷静に選んでいきましょう。