近年、YouTubeやSNSで頻繁に目にする“くっつかないフライパン”などの魅力的な広告。しかし、その中には詐欺まがいの販売手口も多く含まれています。この記事では、実際にあった不審な事例をもとに、ネット通販詐欺の手口や見抜き方、そしてトラブル時の正しい対応方法を詳しく解説します。
不審な広告から始まるネット通販詐欺の実例
「決済は取り消されたのに商品が届き、着払いを求められた」という報告は、実際に多くの消費者センターに寄せられています。このようなケースでは、一方的な送り付け販売の手口が使われている可能性が高いです。
また、「メールやSMSでしつこく連絡が来る」「返信しても届かない」などの状況も、詐欺業者によるフィッシングや情報収集の目的が考えられます。返信することで個人情報が悪用される恐れがあるため、慎重な対応が求められます。
クレジット決済が取り消されたのになぜ商品が届く?
一部の詐欺業者は、クレジット決済が成立しなくても勝手に商品を発送し、着払いで代金を請求することがあります。決済が完了していない以上、受取義務は発生しません。
今回のケースのように、配達員に相談して「受け取り拒否」するのは非常に正しい対応です。万一受け取ってしまった場合でも、特定商取引法に基づき返品や返金の要求が可能です。
不審なSMSやメールは絶対に無視!
詐欺業者が送るメールやSMSには、個人情報を抜き取るためのリンクやウイルスを含むURLが記載されていることがあります。
一見すると「返信して解決しよう」と思うかもしれませんが、返信やクリックは絶対にNGです。連絡を取ることで、逆に「連絡の取れるアクティブなアドレス」としてターゲットにされる危険もあります。
万一に備えて行うべきセキュリティ対策
- スマートフォンやPCのウイルス対策ソフトを最新に保つ
- SMS・メールのブロック設定を行う
- クレジットカード会社に取引の状況を確認
- 不正利用の兆候があればすぐカード停止・再発行
また、情報漏えいが不安な場合は、消費生活センターや警察のサイバー犯罪相談窓口に相談するのも有効です。
よくある詐欺広告の特徴と見分け方
以下のような特徴がある通販広告には注意が必要です。
- 「限定」「本日中だけ」などの焦らせる文言
- 販売者情報が曖昧、または中国語など不自然な記載
- 商品の口コミが明らかにサクラ(定型文、画像が不自然)
- 日本語が不自然なページ構成やボタン配置
こうした広告は、見た目はきれいでも実態が不明な場合が多いため、GoogleやSNSで会社名・商品名を検索してみると被害報告が出てくることがあります。
まとめ:不審な取引には冷静に対応を
今回のようなケースでは、「無視」+「着払い拒否」+「不正なリンクは開かない」が鉄則です。カード会社にも念のため報告しておきましょう。
不審な広告やSMSには誰しもが騙される可能性があります。大切なのは、被害を広げないために冷静に行動し、必要な情報共有を行うことです。