運転中のヒヤリとする瞬間は誰にでも起こり得ます。特に車線変更時の死角に潜む車両とのニアミスは、実際に接触がなかったとしても、後々不安になる場面です。この記事では、そうした場面での法的なリスクや、相手がドラレコや写真で記録を取っていた場合に考えられる展開、そして万が一の備え方について解説します。
車線変更時の接触なしニアミスは違反になるのか？
実際に物理的な接触がなければ、基本的には交通事故としての扱いにはなりません。道路交通法上、事故の定義は「人身もしくは物損が発生した場合」とされています。つまり、ぶつかっていない＝事故としては扱われないのが一般的です。
ただし、相手が「著しい危険行為」として警察に相談した場合、あおり運転や妨害運転などと誤認されることもゼロではありません。
ドラレコで記録・車の写真を撮られた場合の意味とは？
近年ではドライブレコーダーの普及により、記録を取るのは一般的になっています。相手が車の写真を撮っていた場合、主に以下の目的が考えられます。
- 後から傷などが見つかった際の証拠保全
- 警察や保険会社に状況を報告するため
- 感情的な意味合い（不安・不満）による行動
記録自体は違法ではないため、それだけで訴えられる・罰せられるということはありません。
その後に警察が来ることはある？訴えられる可能性は？
もし相手が警察に相談しても、接触がなければ、基本的には物損事故にもならず、警察が介入する可能性は低いです。ただし、次のような場合には事情聴取される可能性があります。
- 相手が「進路変更妨害」として通報した場合
- ドラレコで相手側が極度に危険を感じたことを証明できる場合
とはいえ、事実として「ぶつかっていない」「謝意を示そうとした」「相手も去って行った」などがあれば、法的責任に問われることはまずありません。
後味の悪さを残さないためにできること
こういったヒヤリ体験は、精神的にモヤモヤを残しがちです。今後のためにできることは以下の通りです。
- 自車にもドライブレコーダーを搭載する
- 状況を日記やスマホのメモアプリに残しておく
- 念のため、車体を写真に撮って保存しておく
これにより、仮に後日警察や保険会社から確認があっても、冷静に説明する材料となります。
今後の備え：安全確認と心構え
再発防止のためには、車線変更前の「3点確認（ミラー・目視・ウィンカー）」の徹底が何より重要です。また、自身が悪意を持って危険行為をしたわけではない場合も、後から振り返って対応を記録する習慣が役立ちます。
今後、相手側から連絡が来たり警察から事情を聞かれる可能性は極めて低いと思われますが、万一の連絡に備えて事実を整理しておくと安心です。
まとめ：接触なしなら事故ではないが記録と備えが安心材料
車線変更時のニアミスは、誰にでも起こりうるヒューマンエラーです。ぶつかっていなければ事故とは扱われず、法的責任も基本的に生じません。ただし、不安が残る場合には自分なりの備えをしておくことで、心理的な安心感につながります。
事故に至らなかったことに感謝しつつ、今後の安全運転に活かしていきましょう。