田舎の空き地や物件を巡るトラブルは見過ごされがちですが、放置すれば深刻な問題になることもあります。この記事では、隣人によって傷つけられた倉庫などの財産に対し、どのような対処を取るべきか、相談先はどこか、法的な立場や手続きについて解説します。
隣人による器物損壊は犯罪になる可能性も
倉庫のような建物であっても、誰かの所有物であれば「器物損壊罪」が成立する可能性があります。刑法第261条では、他人の物を故意に壊した場合、3年以下の懲役または30万円以下の罰金・科料に処されると定められています。
証拠としては、損壊の状況を写真で記録することや、目撃者の証言が極めて重要です。特に第三者からの通報があった場合、その証言は警察への相談時に強力な裏付けとなります。
まず相談すべきは警察と地域の交番
状況によっては、民事よりも先に刑事案件として対応する必要があります。隣人が故意に倉庫を傷つけていた場合、まずは最寄りの警察署または交番に相談し、被害届を提出しましょう。
被害届を出すことで正式な記録となり、後の法的措置の際に有利になります。また、警察が事情聴取を行うことで、隣人の行為を抑止する効果もあります。
民事での損害賠償請求も検討できる
刑事とは別に、民事での損害賠償請求も可能です。これは、損壊により発生した修理費用や精神的苦痛に対する慰謝料などを請求する手続きです。
この場合は、証拠となる写真・修理見積書・目撃証言・日記やメモなどを整理し、弁護士に相談することで相手に対して内容証明郵便などで請求が可能になります。
相談先として利用できる機関
- 警察（器物損壊としての相談）
- 法テラス（無料法律相談）
- 市区町村の法律相談窓口
- 弁護士会の法律相談センター
これらの窓口では、状況を説明することで適切なアドバイスや支援を受けられます。
「保険に入っていない」ことの影響と補償の可能性
建物に火災保険や施設損害保険をかけていない場合、相手から賠償を受ける以外に補償は期待できません。しかし、相手が損害を与えたことが明白であれば、民事裁判などで費用を回収できる可能性は十分あります。
今後のリスクを減らすためにも、簡易な建物であっても最低限の火災保険や物損補償のある保険に加入しておくことは有効です。
まとめ：泣き寝入りせず正しいステップで対応を
田舎の土地や倉庫であっても、大切な資産に被害を受けた場合は、まずは警察への相談を第一に、その後弁護士や法律相談窓口などを活用して、法的に正当な手段で解決を目指すことが重要です。
たとえ相手が無視や開き直りの態度を取ったとしても、証拠を固めて冷静に対応すれば、泣き寝入りすることなく権利を守ることができます。