古物商許可証を持つ業者は本当に安心?中古品売却前に知っておくべきポイント

リユース市場の拡大に伴い、中古品の売却先として注目されるのが古物商許可を持つ業者です。法律に基づいた営業が義務づけられているため、一定の安心感がありますが、「古物商許可がある=絶対に安全」とは限らないのが実情です。この記事では、古物商許可の概要から信頼できる業者の見極め方まで、具体的に解説します。

古物商許可とは?誰が取得しているのか

古物商許可は、中古品(古物)を買い取って販売する業者に対して、公安委員会が発行する営業許可証です。盗品の流通防止や犯罪抑止のため、身元確認や帳簿の管理が義務づけられています。

リサイクルショップやネット買取サービス、ブランド買取業者などがこの許可を取得しており、取得業者には必ず「古物商許可番号」が発行され、ウェブサイトや店舗での表示が義務づけられています。

古物商許可がある=安心、とは言い切れない理由

許可証の取得には基本的な審査(過去に重大な犯罪歴がないか、反社会的勢力と関係がないかなど)がありますが、実際の運営に関しては自治体や警察の立ち入り調査が常に行われているわけではありません。

そのため、許可を持っていても買取金額が極端に安かったり、説明不足な契約を強引に進めたりする「悪質な業者」も存在します。許可の有無だけでなく、運営実態や評判もチェックすることが重要です。

安心できる中古品買取業者を見極めるチェックポイント

  • 古物商許可番号が明記されているか(例:「東京都公安委員会 第301020506789号」など)
  • 会社概要や代表者名、連絡先が明確か
  • GoogleレビューやSNSの口コミが良好か
  • 査定金額の根拠が明示されているか
  • クーリングオフなど消費者保護の記載があるか

これらを複合的にチェックすることで、信頼できる業者かどうかの判断がつきやすくなります。

トラブル時に頼れる相談窓口

万が一、「品物を渡したのにお金が振り込まれない」「説明のないまま買取された」などのトラブルがあった場合は、以下の窓口に相談するのが有効です。

  • 国民生活センター
  • 都道府県の消費生活センター
  • 古物商許可を出した管轄警察署の生活安全課

また、内容証明郵便などを使って正式な返金請求を行う場合は、弁護士への相談も視野に入れましょう。

実際にあった事例:許可業者でも安心できなかったケース

ある買取業者は、古物商許可を持っていたにもかかわらず、査定後にキャンセル不可の契約書にサインさせ、極端に安価な金額で品物を引き取ったとして、複数の苦情が寄せられていました。

このように、表面上は合法でも、消費者にとって不利益な対応をしている業者は存在するため、口コミや契約書の内容をしっかり確認することが求められます。

まとめ:古物商許可は安心材料のひとつだが、最終判断は慎重に

古物商許可を持っている業者は、最低限の法的なハードルをクリアしていますが、それだけで信頼性を保証するものではありません。利用前には、許可証の確認に加え、企業情報や実際の評判を複数の視点からチェックすることが重要です。

高価な品物ほど、慎重な判断が必要になります。信頼できる業者を選び、安心して取引を進めましょう。

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