インターネット上の占いサイトや有料サービスにおいて、未成年が誤って契約を結んでしまうケースが増えています。こうしたトラブルでは、突然の高額請求や法的措置を示唆するメールなどが届き、不安になる方も多いでしょう。本記事では、未成年者によるネット契約の法的な扱いや、実際に請求が来た場合の対応方法をわかりやすく解説します。
未成年とインターネット契約の法律的な関係
日本の民法では、未成年者(18歳未満)は原則として親の同意がなければ有効な契約を結べないとされています。これは「未成年者取消権」と呼ばれ、親の同意がない場合は本人または親が契約を取り消すことができます。
たとえば、未成年が1人で占いサイトに登録し、サービスを受けてしまったとしても、保護者の同意がなければその契約は無効になる可能性が高いです。
実際に請求されたときの対処方法
占いサイトなどから料金請求や「法的手段をとる」といった内容のメールが届いた場合でも、慌てて支払ってはいけません。以下の対応を検討しましょう。
- 親や信頼できる大人にすぐ相談する
- 消費生活センター(188)に連絡し、具体的なアドバイスを受ける
- 契約を取り消す意思がある旨を相手に通知する(記録が残る方法がおすすめ)
また、「延滞料が発生する」と書かれていても、未成年者取消権が認められれば、その支払い義務も発生しないことが多いです。
占いサイトなどの勧誘や請求の特徴
一部の占いサイトは、「大手」「有名」と思わせるような文言や、「今だけ無料」「登録だけ簡単」といった誘導で、ユーザーを契約に引き込む手法をとることがあります。
こうしたサイトでは、利用規約に小さく「未成年禁止」や「自動更新」「キャンセル不可」などと記載されているケースもありますが、未成年であることを相手が認識していた、あるいは合理的に疑える状況なら契約自体が無効になることもあります。
情報漏洩やプライバシーの不安は?
名前、電話番号、メールアドレスを入力してしまった場合でも、それだけで法的責任を負うわけではありません。ただし、不安がある場合は以下の対処を行いましょう。
- メールアドレスは必要に応じて変更
- 電話番号は着信拒否設定や迷惑電話対策アプリで管理
- 今後の利用サイトでは保護者の許可を得る習慣を
親にバレる可能性とその影響
スマホの契約名義が親の場合、携帯会社から請求が来たり、架空請求などで連絡が入ることはまれにあります。とはいえ、事実を隠すよりも正直に相談したほうが早期に解決できます。
保護者が対応することで、契約の無効を主張しやすくなりますし、消費生活センターへの相談もスムーズに行えます。
まとめ:未成年者の契約は法的に守られています
未成年者が占いサイトや有料サービスを利用してしまい、請求が来たとしても、法律的には原則として保護されています。重要なのは、一人で抱え込まず、すぐに保護者や相談機関に連絡することです。
最後に、消費者ホットライン(国民生活センター)や、最寄りの弁護士会なども活用して、安心して問題を解決しましょう。