健康診断の際に検査着のポケットに入れた私物をうっかり忘れてしまい、その後連絡をしたにもかかわらず発見されなかったという経験に、困惑や不信感を抱く方も多いはずです。今回は「忘れ物をした側がどう対応すべきか」「診療所やクリーニング業者の対応が妥当なのか」「警察への届け出は有効か」について解説します。
検査着に入れた私物が紛失するケースは珍しくない
健康診断や人間ドックでは、検査着のポケットにアクセサリーや鍵、スマホを入れたまま忘れてしまうという事例が全国的に報告されています。
検査着は診療所がクリーニング業者にまとめて出すため、発見が遅れる場合や、ポケットの中の物が移動中に落ちる・他の衣類と混ざる可能性もあります。
現場対応として正しかったか?診療所と業者の対応
「来月まで待ってください」と言われたあと、結局は当日中に業者に確認していたという流れから、初期対応の説明に不備があった可能性も否定できません。
とはいえ、クリーニング業者と診療所側が「一着ずつ確認した」と明言している場合、現時点でそれ以上の内部調査を求めるのは難しいかもしれません。
警察に紛失届や盗難届を出すべきか?
ネックレスが明らかに検査着の中にあったにもかかわらず見つからない場合、第三者による持ち去りや盗難の可能性もゼロとは言えません。
以下の条件に該当するなら、警察への相談を検討してよいでしょう。
- 1~2万円程度とはいえ金銭的損失が明確
- 自らの記憶に確証がある(ポケットに入れた事実が明確)
- 医療機関または業者が「見つからなかった」の一点張り
この場合、警察署にて「遺失届」または「盗難届」を提出することが可能です。
警察に届け出ると何が変わるのか
警察へ届け出をすると、拾得物登録や第三者による発見物と照合が行われるほか、事情によっては関係者へのヒアリング調査が行われることもあります。
また、「盗難の可能性がある」とされた場合は、捜査対象として記録され、似た被害や拾得品と照合されることで発見につながることも。
ただし、必ずしも返ってくる保証はありませんが、記録を残しておくことには大きな意味があります。
今後のためにできる自己防衛策
- 貴重品は診療前にロッカーへ預けるか持ち込まない
- 検査着に物を入れないよう意識する
- 着替え後に持ち物チェックの習慣をつける
医療機関によっては「ポケットが空であることを確認してください」と掲示しているところもあります。こうした注意書きがなかったかも確認してみましょう。
まとめ
検査着に入れたネックレスが紛失し、クリーニング後も発見されなかった場合、警察への遺失届・盗難届の提出は検討に値します。
診療所の初期対応に納得できない点がある場合でも、冷静に証拠をまとめておくことで、今後の調査や再発防止につながる可能性があります。
不安が続く場合は、お住まいの消費生活センターや無料法律相談なども併せて利用することをおすすめします。