SNS発のモデル募集トラブルに注意!出演料・キャンセル料を請求されたらどうすべき?

近年、SNSを通じて届くモデルやタレント募集の情報が増えています。一見魅力的に見えるその勧誘の裏には、思わぬトラブルが潜んでいることもあります。特に「出演料の支払い」や「キャンセル料100%」などの請求には慎重になる必要があります。本記事では、そのようなケースに遭遇した際の対処法や、実際によくある事例、予防策などを詳しく解説します。

モデル募集詐欺とは?その特徴と仕組み

「モデルになれる」「ランウェイ出演が決定」などの甘い言葉で誘い、契約を交わさせたあとに、出演料や登録料などの名目でお金を請求してくる手口は、モデル募集詐欺の典型です。

多くは、契約内容が不明確であったり、キャンセルに関する重要な事項を事前に口頭で説明しないまま「フォーム記入で契約成立」と主張するケースが見られます。これは消費者契約法や特定商取引法の観点から問題になる可能性があります。

出演料・キャンセル料の請求は合法?支払い義務は?

法律的には、契約内容が明確であり、事前に説明がなされていない場合、「錯誤(さくご)による契約無効」や「不実告知による契約取消」が認められる可能性があります。また、消費者契約法では、消費者に著しく不利な契約内容(例:一方的なキャンセル料100%)は無効とされることがあります。

支払いを求められても、すぐには応じず、まず契約の有効性や説明義務が果たされていたかを確認することが大切です。法的判断には消費生活センターや弁護士への相談が有効です。

よくある実例:SNSでのオーディション詐欺

たとえば、次のような事例が報告されています。

  • Instagramで「モデル募集」を見て応募。出演が決まったと通知されたが、後日「出演料3万円」の振込を要求。
  • 応募フォーム提出で契約成立とされ、キャンセルしたら「全額キャンセル料が発生する」と強く主張された。
  • 会社の住所や代表者名が曖昧で、問い合わせしても返信がない。

このような例では、多くが返金されないばかりか、そのまま音信不通になることもあります。

キャンセル料100%は違法の可能性も

契約書にキャンセルポリシーが明記されていても、それが一方的かつ不当な内容であれば、法的に無効となることがあります。特に、口頭での説明がなかった場合や、未成年者であれば親の同意がない契約は取り消せる場合があります。

また、書面での契約がなく、フォーム入力のみで契約とされるのは、実務上も無効が認められるケースが多くあります。契約の内容と成立過程に問題がある場合、支払い義務は発生しないことが多いです。

対処法:支払いを迫られたらどうする?

  • まずは支払いを止める:請求されても即座に応じないようにしましょう。
  • 証拠を保全:SNSのやりとり、面談内容、フォーム記入画面などのスクリーンショットを保存してください。
  • 消費生活センターへ相談国民生活センターではトラブル対応の相談ができます。
  • 法的対応も視野に:相手がしつこく請求してきた場合は、弁護士に相談して通知書を送ってもらう方法もあります。

信頼できるモデル募集の見極め方

健全なモデル募集には以下のような特徴があります。

  • 報酬体系やキャンセル条件が明確に記載されている
  • 運営元が登記された法人で、住所・連絡先・代表者が明記されている
  • 出演料ではなく、モデル側に報酬が支払われる

「登録料や出演料を請求する案件には慎重に対応する」のが鉄則です。

まとめ:泣き寝入りせず冷静に対応を

✔ SNSでのモデル募集に安易に応募するのは危険です。

✔ 契約書や説明が不十分である場合、支払い義務が発生しないことがあります

✔ 少しでも疑問や不安を感じたら、消費者ホットライン188に相談しましょう。

早期に行動すれば、トラブルの拡大を防ぐことができます。泣き寝入りせず、自分を守るための一歩を踏み出しましょう。

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