任意整理中でもETCゲートが開くのはなぜ?クレジットカードが停止されても通過できる理由を解説

任意整理を行うと、利用中のクレジットカードは利用停止となり、ETCカードもその影響を受けて使用できなくなるのが一般的です。ところが「クレジットカードが止まっているはずなのに、高速道路のETCゲートが開いた」という経験をされた方もいるのではないでしょうか?この記事では、なぜカード停止中にもかかわらずETCゲートが開くのか、その理由と仕組み、今後の対応についてわかりやすく解説します。

ETCゲートは「決済」ではなく「車両認識」で開く

ETCシステムのゲートは、通行時に即時決済をしているわけではありません。実際には、車載器に挿入されたETCカードの情報を読み取り、通信で確認された内容に問題がなければゲートが開くという仕組みです。

つまり、ゲートが開くかどうかは「カードの有効性チェック」や「通信応答の正常性」に基づいており、カードの支払い能力(与信)やクレジット状態をリアルタイムでチェックしているわけではありません

任意整理によるクレカ停止でもゲートが開く理由

任意整理を行うと、クレジットカード会社がカードの利用を停止しますが、ETCカードが紐づいている場合、そのETCカードも「クレジット決済」はできなくなります。

しかしETCゲートを通過する瞬間は、カードが物理的に有効であり、車載器との通信が正常であればゲートが開いてしまうのです。この段階では、実際の決済が成立しているわけではないため、カード会社側が「このカードは停止中なので使用不可」と即時通知してくることはありません。

出口でトラブルになるのはなぜか?

入口ではスムーズに通過できたにもかかわらず、出口でチケットが無い、通行記録が無いといった問題が発生するのは、カード情報が不正または利用停止状態で、正規の通行記録がセンターに保存されていないためです。

このような場合、出口で係員が事情を聴取し、通行経路を口頭で確認して通行料金を現金で精算するという流れになります。これは不正利用や未払いを防ぐための措置であり、ドライバーが故意に悪用したとみなされると、後日請求や指導が入ることもあります。

ETCカードがクレカ連携型かどうかがポイント

ETCカードには大きく分けて2種類あります。

  • クレジットカード一体型ETCカード:任意整理でクレカが止まるとETCも完全停止。
  • 分離型(ETC専用カード):引き落とし口座連携が別で、支払いが確保されていれば使えるケースもある。

今回のように「クレカ停止なのにETCが通過できた」というのは、カード会社が物理的にカード停止処理(センター通知)を遅らせていたり、ゲート側がその情報をリアルタイムに受け取っていなかったことによるものと考えられます。

今後の対策と注意点

任意整理中にETCカードを使う場合は、以下の点に注意してください。

  • 物理的にカードが使えても、決済が不成立になる可能性があります。
  • トラブル防止のため、事前にETCカードを抜いておく、または一般レーンを使う方が確実です。
  • どうしてもETCを使いたい場合は、デポジット型ETCパーソナルカードなどを検討する方法もあります。

なお、誤通行や記録漏れが続くと、将来的にETCの利用停止や違反通知の対象となることもあるため注意が必要です。

まとめ:ゲートが開いても決済は成立していない場合がある

ETCゲートが開いたからといって、必ずしも正常に通行できたとは限りません。任意整理によりクレジット機能が停止されている場合、入口で通過できても出口でトラブルになるリスクが高いことを理解しておく必要があります。

今後は一般レーンの利用を基本とし、ETC利用には慎重になることが、不要なトラブルを避ける最善策です。

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