「LINE友だち追加でクーポンプレゼント!」というキャンペーンは多くの店舗で見かけます。しかし、スマホを複数所持している場合などに「端末を変えて何度もクーポンを使えばお得では?」と思ったことがある方もいるかもしれません。この行為、実は単なるズルでは済まされない法的・規約的な問題があるのです。
LINEクーポンは端末ではなく「個人」に対しての提供が前提
多くのLINEクーポンは「一人一回の使用」が原則です。たとえ明記されていなくても、「不正利用を前提とした行動」とみなされると、規約違反に該当する可能性があります。
LINE株式会社の利用規約では、虚偽情報の登録や、サービスの公平性を損なう行為は禁止されています。別の端末を用意して別アカウントを作り、意図的に何度もクーポンを利用する行為は、「規約違反」かつ「業務妨害」と見なされることがあります。
注意書きがなくても「悪意のある利用」は違法になり得る
仮に利用条件に「お一人様1回まで」の明記がなくても、意図的に複数端末を使って繰り返す行為は、民事上の不正利用や刑法の詐欺罪の構成要件を満たす可能性があります。
特に、割引クーポンを利用することで金銭的損害が店舗側に発生した場合、損害賠償や警察への通報に発展することもゼロではありません。
実際の企業の対応事例:複数アカウントによる利用
あるアパレルブランドでは、LINEクーポンを複数端末で利用した顧客に対して、全アカウントの無効化と店舗での利用停止措置を取った事例があります。また、ECサイト運営会社では、IPアドレスや端末情報を元に重複利用を検知し、ユーザーアカウントの停止を行っています。
このように、企業側は技術的手段で不正を見抜く体制を整えており、軽い気持ちの行動がアカウント凍結に繋がることもあるのです。
グレーゾーンの線引きと避けるべきリスク
たとえば、家族で別の端末・別アカウントを使いそれぞれクーポンを利用するのは通常問題ありません。しかし、「同一人物」が自分の意図で2つ以上のアカウントを作り、クーポンを繰り返し使うと意図的な規約違反に該当します。
LINE側や店舗側にばれなければOKではなく、あくまで利用者の誠実性が問われる行為であることを理解しましょう。
まとめ:LINEクーポンの複数端末利用はやめた方が無難
LINEクーポンの不正利用は、たとえ違法と断定されなかったとしても、規約違反やアカウント停止のリスクを伴います。「誰でもやっているから」と軽い気持ちで行うのではなく、誠実な利用を心がけましょう。お得を狙うなら正規のキャンペーンやポイント制度を活用する方が、結果的に信頼もお金も守れます。