テレビの交通事故報道やSNSでのドライブレコーダー映像などで、車が横転する事故を目にすることがあります。車は本来「転がる」設計にはなっていませんが、一定の条件下ではその重たい車体が簡単に転倒してしまうことがあります。本記事では、車が横転する主な原因や起こりやすい状況、そして事故を防ぐための対策について具体的に解説します。
車が横転する主な原因とは？
車が横転する事故にはいくつかの代表的な要因があります。中でも以下のようなケースが特に多く見られます。
- 急ハンドル・急旋回：高速走行中に急にハンドルを切ることで、車の重心が傾き、転倒する危険があります。
- 縁石・段差への乗り上げ：路肩や縁石に乗り上げて車輪が浮くと、そのままバランスを崩して横転することがあります。
- スピード超過でのカーブ侵入：特にSUVやワンボックス車など重心が高い車両は、遠心力の影響で横転しやすくなります。
- 衝突による回転・押し出し：他車との衝突の衝撃で車が弾かれ、回転して横転するケースもあります。
横転事故が起きやすいシチュエーション
実際に報道されている事故例やドライバーの体験談を分析すると、以下のような場面で横転事故が多発しています。
- 高速道路での急な割り込みや回避動作
- 交差点での右折時の速度オーバー
- 雪道・砂利道でのスリップからの操作ミス
- 車両の片輪が側溝や路肩に落ちたとき
特に、ミニバンやSUVのように車高が高い車は横転しやすく、荷物を多く積んでいると重心がさらに高くなり、リスクが増します。
横転を防ぐためにできること
事故を防ぐには「運転操作」「道路状況の把握」「車の特性理解」が重要です。
急操作を避けることは基本中の基本であり、高速道路やカーブでの急な進路変更は極力控えましょう。また、雨天・凍結時など滑りやすい路面では、スピードを控え、車間距離を十分に取ることが求められます。
さらに、自分の車が重心の高い車種であることを意識し、カーブや交差点では必要以上にハンドルを切らないことも重要です。
実例：転倒事故の発生メカニズム
たとえば2023年に発生したある事故では、ミニバンが高速道路で急な進路変更を行った結果、前輪が縁石に接触し、そのまま車体が浮き上がって横転。助手席の同乗者が負傷する事故となりました。
また、雪道でブレーキが利かずに路肩へ突っ込んだ軽自動車が、片輪だけが浮いた状態からゆっくりと横転した事例もあります。
まとめ：横転事故は特別なことではない。日常の運転に潜むリスクに注意
・急なハンドル操作や速度超過は横転の引き金になる
・車高の高い車、荷物を多く積んだ車ほど重心が高くなり危険
・道路環境（段差・縁石・ぬかるみ）にも要注意
・常に「急」のつく操作を避け、予測運転を心がけよう
事故は一瞬で起こりますが、防ぐための準備と意識は日々の運転で磨くことができます。自分と周囲の安全のために、今日からでもできる対策を意識してみましょう。