配達中や通勤途中など、一般道路上で犬に噛まれる事故や飼い主とのトラブルに遭遇するケースは稀ではありません。特に住宅街や路地裏では、歩行者優先を理由に曖昧な態度を取られがちですが、明確な対応が重要です。本記事では、犬に噛まれた場合の対応から、後日トラブル回避の備えまでを、具体的な事例を交えて解説します。
犬に噛まれたらすぐに行うべき対応
犬に噛まれた場合、まずは傷の手当てと感染症の予防が優先されます。狂犬病や破傷風などのリスクもあるため、必ず医療機関を受診し、診断書を取得しておきましょう。
また、飼い主の連絡先、氏名、犬の種類や状況、日時、場所などをメモし、証拠写真や動画も可能な限り記録しておくと後日交渉や法的対処時に役立ちます。
その場で警察を呼ぶべきか?
犬が人に噛みついた場合は、民事責任だけでなく刑事責任が問われる可能性もあるため、すぐに警察に通報するのが望ましいです。
「怪我が大したことないから」と放置すると、後で加害者側から「あなたがぶつかった」「嘘をついている」など不利な主張をされる恐れがあります。特に第三者の証言がある場合は、状況を明確にするためにも警察対応が有効です。
飼い主とのやりとりと注意点
犬の飼い主が未成年(高校生)である場合、法的責任は親権者が負うことになります。したがって、その場で連絡先の交換ができなかった場合でも、後日学校経由で連絡を取るなどの手段もあります。
相手が逆に攻撃的だったり、非を認めない場合は、それ以上の口論は避け、淡々と事実を記録し、警察や保険会社に報告しましょう。
後日トラブルを避けるための備え
万一、相手側が「犬が怪我をした」「あなたがぶつかった」など虚偽の主張で被害届を出してくる可能性に備え、以下の証拠保全をしておくと安心です。
- 診断書・治療記録
- 当日の写真・動画(犬の様子、現場状況)
- おばあさんなどの目撃者の証言(可能なら連絡先)
- バイクに犬の唾液や損傷があればその証拠
被害届が提出された場合も、証拠をもとに冷静に反論できます。
保険対応はどうなるのか?
犬に噛まれて怪我をした場合、飼い主の加入している個人賠償責任保険が適用される可能性があります。飼い主側が責任を認めていれば、保険で治療費や休業補償がカバーされるケースもあります。
あなた自身が配達中であれば、会社の労災や傷害保険が適用できる場合もありますので、会社にも報告しておきましょう。
まとめ:冷静に証拠を残し、法的備えを
犬に噛まれるという予期せぬ事故に遭った際は、まず冷静に応急処置と証拠保全を行いましょう。警察通報や医療機関の受診、相手とのやりとりの記録が後々のトラブル回避につながります。
その場で感情的にならず、法的な視点で対応することが、万が一の虚偽申告や損害請求を防ぐ最善策です。