5ちゃんねる(5ch)での投稿者特定は“匿名掲示板”の側面から困難であり、特に弁護士から「任意では応じない事が多い」と言われることも少なくありません。本記事では、警察・裁判所などの公的機関からの開示請求にどれほど応じてくれるのか、最新の実務・法律の視点からわかりやすく解説します。
📌 5chは任意開示には基本的に応じない
5ちゃんねるの利用規約には、**弁護士や個人の任意開示請求には応じない**旨が明記されています。実際にも、IPアドレスの任意開示の申し出は断わられるケースがほとんどです[参照]
したがって、被害者本人や弁護士が任意請求しても、「拒否される可能性が高い」と覚悟すべきです。
警察・裁判所など公的機関からの請求には応じるのか?
一方で、**警察や裁判所からの正式な要請(刑事訴訟法197条照会・裁判所命令等)には応じる可能性が高い**とされています。実務的には、警察経由による照会や裁判所から仮処分命令が出た場合、情報開示されることが多いです[参照]
例えば、IP開示の仮処分申立てによって、**5ヶ月〜10ヶ月程度**で裁判所命令が出されるケースが一般的です[参照]
手続きの流れと承認率の実例
1. サイト管理者への仮処分申し立て
弁護士が裁判所で「発信者情報開示の仮処分」を申し立て、承認されれば5ch運営からIP開示が始まります。
2. プロバイダへの開示請求
取得したIPアドレスをもとにプロバイダに請求し、契約情報まで特定します。これも裁判所命令が前提となり、**全体で半年~1年程度かかる**例が多いです[参照]
3. 刑事・損害賠償への展開
開示された情報により、**名誉毀損の慰謝料請求(数十万〜数百万円)**や**刑事告訴**も視野に入ります。
開示請求が通る確率は?弁護士の見解
- 任意請求(弁護士含む)→**極めて低い**
- 警察・裁判所の関与→**高確率で応じてくれる**
- ただし、ログの保存期間(1〜6ヶ月)を超えると困難
つまり、「公的手続き+タイミングが合えば、かなりの確率で開示される」と理解できます。
実例:裁判所命令で情報開示された事例
多数の弁護士事務所が、「仮処分申し立てで5ch側が応じ、IPが開示された」事例を公開しています。実務経験では、ほぼ裁判所手続きには従ったとのケース報告が多いです。
具体的には「サイト運営者は任意開示をしないが、仮処分命令を受けると対応する」「その後プロバイダも判決に従い開示する」という流れです。
まとめ:公的手続きがカギ、迅速な対応を!
まとめると。
- 任意開示にはまず応じない
- 警察・裁判所の命令があれば高い確率で応じる
- 手続きには仮処分+裁判所命令が必須で、6ヶ月〜1年程度かかる
- ログの保存期間内に着手しないと情報消失の恐れあり
弁護士から「応じてくれない事が多い」と言われたのは任意請求のことです。問題解決を目指すなら、**公的手続き+スピーディな対応**を検討しましょう。