自家用車と社用車の軽微な接触事故。相手から修理請求もなく穏便に処理が進んだとしても、「お詫びの気持ちを伝えたい」と思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、事故後におけるお詫びの品や送付先について、社用車相手のケースを中心に詳しく解説します。
社用車相手の事故での“お詫び”は必要?
物損のみで怪我がなく、相手も修理費を請求しなかった場合、法律的には損害賠償責任はすでに解決されています。そのため、お詫びの品は義務ではありません。
しかし、相手に時間をとらせたことなどに対して「心からの気遣い」を示すのは、良識ある対応として非常に好印象です。ただし、会社や業務中の立場では受け取りが難しいケースもあるため、注意が必要です。
受け取ってもらえない理由と職場文化
社用車を運転していた場合、事故対応中のすべてが「業務中」と見なされ、個人として物品を受け取るのが禁じられている企業もあります。
特にコンプライアンス意識の高い企業では、個人宛の品物は「賄賂」「便宜供与」として問題視されることすらあるため、一度断られた場合は再送付しないほうが無難です。
お詫びの気持ちを伝えるベストな方法
丁寧な気遣いを伝えるなら、次のような手段がおすすめです。
- ①手紙(礼状)を送る:簡潔な文面で「当日のご対応とご配慮に感謝しています」「ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした」といった言葉を綴る。
- ②お菓子などは添えず、文面のみ:金品でなく手書きの文章なら受け取りやすい。
- ③送付先は“会社本社”より“部署”が自然:個人宛にしつつも「〇〇部ご所属」などの形に。
また、可能であれば保険会社経由で「丁寧な謝意を伝えたいのですが」と事前に相談してみると、社内規定の有無を間接的に確認できることもあります。
実例:礼状で感謝が伝わったケース
都内在住の女性が、配送業者の社用車に接触。相手は修理不要で処理終了。感謝とお詫びを綴った短い手紙を所属部署に郵送し、後日、相手方の上司から「礼状をありがたく拝見しました。丁寧なご対応ありがとうございました」との丁寧な返信があったとのことです。
このように、“気持ち”が伝われば物ではなくても十分です。
まとめ:無理に贈らず、気持ちを丁寧に表すのが基本
お詫びの品は相手の立場によっては受け取れないこともあるため、無理に送るのではなく、簡潔な礼状で気持ちを伝えることがもっとも確実かつスマートな方法です。
「マナーとして伝えたい」というあなたの誠意は、丁寧な言葉で十分に届きます。焦らず、心を込めた手紙で締めくくりましょう。