ヒルトン・グランド・バケーションズ（HGV）のタイムシェアは、高級ホテルに定期的に滞在できる人気の制度ですが、高齢やライフスタイルの変化などにより手放したいと考える方も増えています。特に長年所有している方にとっては、「どこに連絡すればいいのか？」「返却や売却は可能か？」といった疑問が尽きません。本記事では、ヒルトンのタイムシェア、特にカリア・スイーツのような物件を返却する方法や注意点を解説します。
ヒルトン・グランド・バケーションズ（HGV）のタイムシェアとは
HGVのタイムシェアは、ポイント制または週単位での所有が可能なバケーション制度で、毎年決まった時期に同じリゾートへ宿泊できる権利を所有する形式です。今回のように「プラチナシーズン・2ベッドルーム」という条件で購入された方は、最も人気の高い時期に、広い客室を利用できる権利をお持ちだったはずです。
しかし年齢やライフスタイルの変化、年間の管理費・維持費の負担などから、「使わなくなったから返却したい」というニーズも増えています。
タイムシェアの返却（権利放棄）は可能か？
ヒルトンでは原則として、「購入後の一方的な権利放棄」は認められていません。ただし、以下の選択肢が現実的な対応策です。
- HGV本部へ直接「自発的返還（Deed-Back）」を申し出る
- リセール会社を通じて第三者へ譲渡・売却する
- 家族や知人へ無償で譲渡する
返却手続きには、書面による申請、管理費支払い状況の確認、名義変更などのプロセスが必要です。HGVのカスタマーサービスまたは「オーナーサービス（Owner Services）」に連絡し、該当物件が返却対象かどうかを確認する必要があります。
具体的な返却の流れ
1. オーナーサービスへ電話または公式ウェブサイトから返却希望を申し出ます。
2. 所有権・ポイント・契約内容を確認し、対象物件が返却可能か判断されます。
3. 必要書類の案内とともに「Deed-Back」手続きの同意書類が送られてきます。
4. 書類記入後、郵送またはPDF送信で提出し、HGV側で正式な手続きが行われます。
返却が認められない場合、リセール会社や譲渡代行業者の活用も検討しましょう。
リセール市場での売却について
HGVタイムシェアは中古市場で売却することも可能です。ただし、以下のような現実的な制約があります。
- 購入価格より大幅に安価な価格でしか売れない
- 買い手が見つかるまで時間がかかる可能性がある
- 売却には名義変更手数料・公証費用などが発生
2004年に500万円で購入した物件でも、リセール市場では数万円〜数十万円の取引が一般的です。大手のタイムシェア・リセール業者（例：KOALA、リードプラスなど）を利用すると安全に売却が進められます。
年齢や体力的理由による特例の可能性
81歳という高齢のオーナーの場合、HGV側に健康・年齢上の理由を伝えることで「例外的な返還（Goodwill Return）」が認められるケースもあります。この場合、証明書類（診断書や本人の陳述書など）を提出することで、無償返却が認められる可能性もあります。
実際、80代の高齢オーナーが家族に負担を残したくないという理由で返却手続きに成功した事例もあります。
まとめ：まずはHGVに返却意思を相談することから
ヒルトン・タイムシェアの返却は簡単ではありませんが、不可能ではありません。まずはHGVオーナーサービスに返却希望の意志を伝え、現在の契約状況・管理費支払い履歴などを確認したうえで、可能な選択肢を提示してもらうことが重要です。
年齢的理由や体調を理由とする返却は、正式な申し出と誠実な説明によって受け入れられることもあります。不要なまま放置せず、しっかりと手続きを進めることが、後悔しない選択につながります。
ヒルトン・オーナーサポート公式ページ（日本語）からも連絡が可能です。