スマートフォンのキャリア決済は手軽で便利な反面、使いすぎて支払いに困るケースも少なくありません。今回は、特に「auかんたん決済」などのキャリア決済だけを任意整理に含めることができるのかという点について、詳しく解説していきます。
任意整理とは?基本的な仕組みを知っておこう
任意整理とは、弁護士や司法書士を通じて、貸金業者などの債権者と交渉し、支払い額や返済期間の見直しを図る債務整理手続きの一つです。裁判所を通さず、比較的柔軟な対応が可能で、利息カットや月々の返済額の軽減が目的となります。
クレジットカードや消費者金融だけでなく、キャリア決済など通信関連の支払いも交渉対象になる場合があります。
キャリア決済は任意整理の対象になるのか
基本的に、キャリア決済は通信会社を通して購入された商品・サービスの立替払いであり、後払い債務に該当します。そのため、任意整理の対象として交渉することは可能です。
ただし、キャリアによって対応が異なるため、必ずしもすべてのケースで整理が認められるわけではありません。特にauかんたん決済を管理しているKDDIフィナンシャルサービスなどとの交渉に実績のある弁護士・司法書士に依頼することが重要です。
キャリア決済「のみ」の任意整理はできる?
結論から言うと、キャリア決済のみを対象として任意整理を行うことは可能です。複数の債務を抱えていなくても、1社だけの整理にも応じてくれる専門家は存在します。
ただし、1社だけの任意整理では弁護士報酬が割高になることがあるため、費用対効果を十分に検討する必要があります。また、整理することで携帯電話自体の契約が解除される可能性もあるため、注意が必要です。
任意整理を依頼する際のポイント
- キャリア決済が債務額として大きいか:高額であれば整理の意義が高くなります。
- 通信契約への影響:任意整理後、携帯回線が止まる可能性があるため代替手段の確保を。
- 弁護士・司法書士の経験:キャリア系の整理に詳しい事務所を選ぶと交渉がスムーズです。
例えば、ある利用者はauかんたん決済で20万円以上の未払いを抱え、弁護士を通して交渉。分割返済に応じてもらい、携帯回線は停止されずに済んだというケースもあります。
ブラックリスト(信用情報)への影響は?
任意整理をすると、信用情報機関に登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載ります。これにより、一定期間はクレジットカードの新規発行やローンの審査が通りにくくなる点は留意すべきです。
しかし、任意整理によって支払いの管理ができるようになり、生活の再建が可能になることを考えれば、一時的な信用の低下は避けられない現実として受け止めるべきでしょう。
まとめ:キャリア決済だけの任意整理は可能だが慎重に
auかんたん決済などのキャリア決済は、任意整理の対象とすることが可能です。1社のみの整理でも実行できるため、支払いに不安を感じている方は早めに専門家へ相談することが大切です。
整理に伴うデメリットもあるため、十分に比較検討したうえで、自分に合った債務整理の方法を選びましょう。