競馬や競艇などの公営ギャンブルは、日本では厳密に年齢制限が設けられています。この記事では「未成年が馬券や舟券を購入したら、警察沙汰になるのか？」という疑問に対し、法律・運用の観点から詳しく解説します。
馬券・舟券の購入に関する年齢制限
競馬法やモーターボート競走法では、未成年者（20歳未満）の馬券・舟券購入を明確に禁止しています。これは飲酒や喫煙と同様に、未成年の健全な育成を目的とした規制の一環です。
たとえば、競馬法第28条の3には「未成年者が勝馬投票券を購入することを禁止する」と明記されており、実際の購入時に年齢確認が行われる場合もあります。
未成年が購入した場合の法的リスク
「バレなければ怒られる程度で済むのでは？」と考えるのは危険です。未成年者が虚偽の申告や手段を用いて馬券等を購入すれば、場合によっては刑法上の詐欺罪が成立する可能性もあります。
また、場外馬券売場やネット投票を管理する事業者にも責任が及ぶため、警察や関係機関からの通報や調査が入ることもありえます。
ネット投票は特に要注意
未成年者による購入の多くは、保護者の名義やアカウントを使ってネット投票するケースです。これは明確な規約違反であり、発覚した場合にはアカウント停止、損害賠償請求、そして家庭への連絡がなされる可能性もあります。
事業者によっては、登録時にマイナンバーや本人確認書類を用いることで、年齢の詐称を防止しています。
行政指導や社会的影響も
仮に警察に通報されなかったとしても、未成年が馬券や舟券を購入したことが発覚すれば、学校・家庭・行政からの厳重な指導を受けるのが一般的です。
また、進学や就職時にトラブル履歴として残るリスクもあり、「怒られて済む」では済まないケースが少なくありません。
事業者側の取り組みと今後の強化
JRA（日本中央競馬会）やJLC（ボートレース振興会）などは、年齢確認の強化や監視体制の拡充に取り組んでいます。未成年者の利用防止のため、公式サイトでは「20歳未満の方の購入は禁止されています」と明記され、告知も徹底されています。
加えて、保護者向けに「子どもが不正利用しないよう注意してほしい」と呼びかける啓発活動も行われています。
まとめ
馬券や舟券は、酒類やタバコと同様に未成年者に厳しく制限されている「年齢制限付きの娯楽」です。たとえ一度の購入であっても、法律上は違法行為であり、悪質な場合には警察沙汰になる可能性も否定できません。
好奇心や軽い気持ちで済まされないのが現実です。未成年者は絶対に購入してはならず、保護者や教育関係者も適切に指導することが重要です。