交通事故で高級車に損害を与えてしまった場合、「修理費が高額になってしまったらどうしよう」と不安になる方も多いはずです。被害者側であっても、過失があれば相手への賠償が発生することがあります。本記事では、高額修理費と保険の関係、自己負担の有無、注意すべき点などについてわかりやすく解説します。
高級車との事故で修理費が高額になるケース
高級車は部品代・技術料が高いため、バンパーやドア一枚の交換だけでも数十万円〜百万円を超えることも珍しくありません。特に輸入車や特注パーツの車両では、修理費が跳ね上がる傾向にあります。
例えば、ベンツSクラスやポルシェ、レクサスLSなどと接触事故を起こした場合、軽微な損傷でも100万円を超える修理費用が見積もられることがあります。
あなたが被害者側でも過失割合次第で賠償義務がある
事故の過失割合によっては、被害者側にも一部賠償責任が発生します。たとえば、信号のない交差点での事故など、双方に過失がある場合、相手の高額な修理費用の一部を負担しなければならないことがあります。
この際、自身の加入している自動車保険の内容が重要になります。特に「対物賠償責任保険」の補償額と「対物超過修理費用補償特約」の有無が影響します。
対物賠償保険の補償内であれば自己負担は基本的に発生しない
通常、対物賠償保険に加入していれば、契約の限度額内であれば相手車両の修理費を保険会社が支払ってくれるため、自己負担は発生しません。多くの保険では無制限補償を設定しているため、よほどの高額でない限り安心です。
ただし、特約や免責金額(自己負担額)を設定している場合には、契約条件によっては一部負担が発生することもあるため、契約内容の確認が必要です。
対物超過修理費用特約とは?
「対物超過修理費用補償特約」は、相手車両の時価額を超える修理費用に対しても補償される特約です。高級車のように修理費が時価額を超えやすい車両と事故を起こした際に、通常の対物賠償だけでは補えない分をカバーできます。
例えば、相手車両の時価額が400万円、修理費が600万円の場合、200万円分が超過分として支払い対象となります。この特約があるかないかで、保険の範囲外の請求リスクが大きく変わります。
万が一のための備えと保険選びのポイント
高級車との事故は突然起こるもので、誰でも加害者・被害者になり得ます。事故後に後悔しないためにも、以下の点に注意して保険を見直しましょう。
- 対物賠償保険は「無制限」に設定する
- 「対物超過修理費用特約」を付ける
- 免責金額の設定に注意する
保険の見直しは年に1度行うのが理想です。車両入れ替えや事故歴の有無に応じて補償内容を再検討しましょう。
まとめ:保険がしっかりしていれば高額な修理費も恐れる必要なし
事故の相手が高級車であっても、対物賠償保険の補償内であれば自己負担は基本的に発生しません。ただし、過失割合や保険内容によっては一部負担が発生する可能性もあるため、自分の保険契約を把握しておくことが重要です。
「備えあれば憂いなし」。今すぐにでも保険内容を見直して、万一の事故に備えておきましょう。