自転車と車の接触事故で治療費は誰が払う?自賠責保険と過失割合の関係を解説

子どもが自転車で走行中に車と接触事故に遭うケースは少なくありません。その際に「治療費は誰が支払うべきなのか?」「自分の保険を使うべきか?」といった疑問が生じることもあるでしょう。この記事では、自転車と車の事故における過失割合や、自賠責保険の活用について、実例を交えてわかりやすく解説します。

自転車と車の事故での過失割合はどう決まる?

まず重要なのが過失割合です。たとえば、自転車が直進していて車が右折して接触した場合、一般的に車側に大きな責任があるとされ、過失割合が9(車):1(自転車)となるのが典型例です。

この割合はドライブレコーダーや証言、現場の状況などを基に保険会社同士で協議されますが、被害者側(この場合は娘さん)に大きな過失がない限り、治療費は加害者の保険で支払われるのが原則です。

自賠責保険とは?使うと等級は下がるのか

自賠責保険は、人身事故に対して被害者救済を目的とした保険で、被害者が治療費や慰謝料などを受け取ることができます。任意保険とは異なり、自賠責を使っても保険等級(翌年の保険料)には影響しません

そのため、仮に相手方の支払いが遅れたり、揉めている場合には、応急措置としてご自身の自賠責保険を使うことも選択肢の一つです。ただし、本来は加害者側が支払うべき費用です。

相手が納得しない場合の対応方法

相手が保険会社の判断(過失割合など)に納得していない場合でも、保険会社が決定した割合が客観的証拠に基づいていれば、その判断が優先されます。加害者が自己負担を避けようとして、被害者に支払いを求めるのは誤った行為です。

このような場合、被害者側が感情的にならず、自身の保険会社に一任して対処するのが賢明です。また、相手方の要求に応じる前に、弁護士や消費者センターへの相談も検討しましょう。

示談や治療費清算のタイミング

通院中の場合、示談はまだ成立していない状態です。治療が終わり、症状固定後に慰謝料や損害額の算出が行われるのが一般的です。その間に相手側と直接金銭のやりとりをするのは避け、保険会社を通すことがトラブル防止につながります。

また、示談書にサインする前に、費用がすべて精算されるよう確認することが重要です。

自分の自賠責を使うべきか?

結論から言えば、「自分の自賠責を使う必要性があるか」は慎重に判断すべきです。たとえば、加害者側の保険会社が迅速に対応していれば、自身の保険を使う必要はありません。しかし、相手が支払いを拒む・手続きが長引く場合は、立替的に利用してあとから回収する「求償」対応をとることもあります。

いずれにせよ、自己判断ではなく、保険会社とよく相談し、文書で対応履歴を残しておくことが大切です。

まとめ:冷静な対応と保険会社との連携がカギ

自転車と車の接触事故で被害を受けた際は、過失割合や保険の適用範囲を正しく理解し、感情的に動かず、保険会社や専門家と連携することが重要です。自賠責保険は被害者救済のための制度であり、使用してもペナルティはありませんが、まずは加害者側の責任を明確にすることが先決です。

お子さんの健康回復を第一に考えつつ、納得のいく形で補償がなされるよう、冷静な対応を心がけましょう。

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