最近、「TikTokショップに無料で登録しないか?」という誘いを受けるケースが増えています。特に、海外のショップオーナーや代理人から「紹介枠がある」「プロモーションに参加できる」「登録料は一切不要」と言われることが多く、一見魅力的な話に思えます。しかし、こうした勧誘には注意が必要です。本記事では、このような話に潜むリスクと、登録前に確認すべきポイントについて詳しく解説します。
「登録無料・紹介枠あり」の誘いに潜むリスクとは
「登録料は一切不要」「金銭的負担はゼロ」と言われると安心しがちですが、無料登録を装ったネット詐欺の手口は数多く存在します。特に最近は、TikTokのビジネス機能を悪用した詐欺も報告されています。
よくある詐欺の流れ:
- 無料でTikTokショップに登録させる
- 個人情報や本人確認書類を提出させる
- 登録した情報を悪用して偽のショップ開設や名義貸し
- 後日、税金・未払金・詐欺容疑などでトラブルに巻き込まれる
つまり、「金銭の負担がない=安全」というわけではなく、個人情報が盗まれる危険性が最も高いのです。
名義貸し・ショップのなりすましに注意
TikTokショップを含むオンラインショップの開設には、本人確認が必要です。相手が「あなたの名前で開設しておいて、管理はこちらがするから」と言ってきた場合、それは名義貸しにあたります。
名義貸しをすると、たとえ本人が関与していなくても税務上・法律上の責任を負うリスクがあります。また、ショップで詐欺行為があった場合に、あなたの名前が使用されていたことが発覚すると、刑事責任に問われることもあります。
「海外の人」「日本在住」「紹介枠」など怪しい要素の見極め方
詐欺グループは信頼を得るために、次のような言葉を多用します。
- 海外のオーナーだが日本に定住している
- 公式パートナーからの紹介枠がある
- 一切費用は不要。売上が出てから分配
これらはすべて一見信頼できそうに見せかけるためのワードです。しかし、正式なTikTok公式プログラムに「個人紹介枠」や「代理登録制度」は存在しません。
登録前に必ず確認すべきチェックリスト
もし登録を検討する場合は、以下のポイントを確認しましょう。
- 公式サイト(TikTok Shop公式)で自分で申請できる内容か?
- 相手から契約書・利用規約・免責事項が提示されているか?
- 相手の連絡先(住所・電話番号)が正確かつ日本のものであるか?
- 個人情報の利用目的や保管期間の説明が明確か?
一つでも不明点がある場合は、安易に登録を進めるべきではありません。
実際の被害事例とトラブルの内容
実例1:TikTokショップの紹介という話で登録したところ、後日その名義で複数の偽ショップが作られていたことが発覚し、警察から事情聴取を受けた。
実例2:無料だからと登録したが、後から「広告費を立て替えてほしい」と言われ、支払ったら連絡が取れなくなった。
実例3:個人情報を送信後、知らない通販サイトに勝手に顔写真付きで出品者登録されていた。
まとめ:無料でも安易な登録は危険!自分の名義は自分で守ろう
「紹介枠がある」「登録は無料」「何もしなくてOK」といった誘い文句には十分な注意が必要です。TikTokショップに登録する場合は、必ず公式ルートから自分自身で手続きを行いましょう。少しでも怪しいと感じたら、専門家や消費生活センターに相談することをおすすめします。あなたの名義と情報は、簡単に他人に渡すものではありません。