債務整理を検討している方にとって、費用の心配は避けられない問題です。法テラス(日本司法支援センター)を活用すれば、費用の立替制度などが利用できるため、経済的負担を軽減しながら専門家に相談できます。この記事では、法テラスの利用方法や契約弁護士経由での申請について詳しく解説します。
法テラスとは何か?債務整理との関係
法テラスは、収入や資産が一定基準以下の方に対して、無料の法律相談や弁護士費用等の立替え制度を提供する公的機関です。債務整理(任意整理・個人再生・自己破産など)でも多く利用されています。
特に、弁護士費用が高額になる傾向にある自己破産や個人再生では、法テラスを通じて費用の立替払い(分割返済)を行う方が多く見られます。
利用方法1:法テラス窓口から弁護士を紹介してもらう
最も一般的な方法は、法テラスの窓口や電話、Web相談フォームを通じて申込みを行い、紹介された弁護士と契約する流れです。手続きは明快で、法テラス側が利用条件の確認や必要書類の案内も丁寧に行ってくれます。
この方法では、弁護士との契約前に法テラスの審査を受けるため、安心して利用できる点がメリットです。
利用方法2:法テラス契約弁護士に直接相談して申請
実は、すでに相談している弁護士が法テラスと契約している場合、その弁護士を通じて法テラスの制度を利用することも可能です。この場合、弁護士側が必要書類の準備や申請手続きを代行してくれることもあります。
ただし、法テラスの契約弁護士であっても、すべての案件が制度の対象になるとは限りません。あくまで所得や資産などの要件を満たす必要があります。
契約弁護士経由で申請する際の注意点
弁護士によっては法テラス制度を扱っていない、または案件によっては制度外として通常の料金請求になるケースもあります。必ず「法テラス利用は可能か」「立替制度を適用できるか」を初回相談時に確認しましょう。
また、費用の立替を受けるには収入・資産要件や、生活保護など他制度との兼ね合いのチェックも行われるため、事前に必要な情報を準備しておくことがスムーズな申請の鍵です。
実例:契約弁護士経由でスムーズに利用できたケース
40代男性(年収230万円)は、すでに知人の紹介で弁護士に自己破産を相談していました。弁護士が法テラスの契約弁護士であることを知り、相談後すぐに法テラスの書類を案内され、1週間以内に立替制度の利用が決定しました。
このように、事前に弁護士が制度を把握していれば、本人が法テラスに連絡しなくてもスムーズに手続きが進むことがあります。
まとめ:直接でも弁護士経由でも法テラスは活用できる
・債務整理で法テラスを利用するには「直接申請」または「契約弁護士経由」の2通りがある。
・すでに相談している弁護士が法テラスと契約していれば、そこから申請することも可能。
・いずれの場合も、収入・資産などの条件を満たす必要があるため、事前確認と書類準備が重要。
費用の不安を理由に手続きを躊躇するのではなく、法テラスの制度を理解して、最適な方法で債務整理を進めていきましょう。