無保険車に追突されたときの対処法と泣き寝入りを防ぐ方法

交通事故で無保険車に追突され、示談も進まない場合、多くの人が「泣き寝入りしかないのか」と悩みます。特に相手が誠実に対応しないケースでは、精神的にも大きな負担となります。本記事では、無保険の加害者による事故に遭った場合の現実的な対処法を、法律と実務の観点からわかりやすく解説します。

無保険車とは?その実態とリスク

日本では自動車を運転する際、法律で「自賠責保険(強制保険)」の加入が義務付けられています。しかし、中には無保険で運転している違法な車両も存在し、その多くが経済的に困窮していたり、反社会的行動をとる可能性があります。

無保険車による事故は、被害者が経済的にも心理的にも不利益を被るリスクが極めて高く、警察や保険会社が「民事不介入」となる場面も多く見られます。

まずやるべきこと:証拠の確保と被害届の提出

事故直後は、まず警察への通報と現場での写真・動画撮影、通行人や第三者の証言確保が重要です。可能であれば、相手のナンバープレートや本人確認書類の撮影も行いましょう。

相手が示談に応じない場合でも、「器物損壊罪」や「過失運転致傷罪」など刑事事件として扱える可能性があり、警察への被害届提出がカギとなります。

保険会社が対応できない場合の救済制度

相手が任意保険未加入でも、自分の任意保険に「無保険車傷害保険」や「人身傷害補償保険」が付帯されていれば、自己保険から賠償を受けられる場合があります。契約内容を今一度確認しましょう。

また、自賠責保険が相手にすらないケースでは、「政府保障事業制度」という国の制度を活用することも可能です。この制度では、最長で事故後2年以内に申請すれば、損害に応じた補償を受けられます。

加害者に支払い能力がない場合の対応策

相手が支払いを拒否し、かつ資産もない場合は「少額訴訟」や「通常訴訟」を起こし、判決を得た上で財産の差し押さえを試みるという流れになります。

弁護士に依頼すると費用がかさむ印象がありますが、法テラスを通じて相談すれば、所得に応じて無料で対応してくれる場合もあります。[参照]

精神的被害や対応に対する慰謝料請求も可能

悪質な対応や開き直った態度、威圧的な言動があった場合、物損や人身事故だけでなく、精神的苦痛に対する慰謝料請求も視野に入ります。

これには内容証明郵便などで明確な損害請求を行い、無視された場合に備えて記録を残すことが重要です。

まとめ:泣き寝入りせず、法的な手段を着実に進めよう

無保険車との事故は非常に理不尽ですが、制度や法律を活用すれば被害回復の道はあります。感情的になる前に、証拠を残し、警察や法テラスなどの機関に相談することが第一歩です。

泣き寝入りではなく、正当な権利を主張することで、少しでも損害を取り戻すことが可能です。冷静に、しかし毅然とした対応を心がけましょう。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール