SNSを通じてイラストの依頼を受ける機会が増える中、好条件に見える依頼が実は詐欺であったというケースも増加傾向にあります。特にX(旧Twitter)などを利用しているイラストレーターは、フォロワー数や活動歴に関係なく、詐欺のターゲットとなる可能性があります。本記事では、高額報酬や違和感のある対応など、怪しい依頼の典型例や対処法について詳しく解説します。
高額すぎる報酬は要注意!相場を大きく逸脱した金額設定
イラストの依頼でまず注意すべきなのは、市場価格と比べて明らかに高額すぎる報酬です。たとえばフォロワーが1000人規模の個人イラストレーターに対し、100万円近くの依頼額が提示されるのは非常に不自然です。
実際のところ、企業案件でもこのような金額は稀であり、相場感を大幅に逸脱した依頼は詐欺やマネーロンダリングの一環であるケースもあります。
途中で依頼内容が変更されるのも危険信号
依頼のやり取りの途中でキャラクターの性別や内容が変更される場合も注意が必要です。特に、元の依頼内容に矛盾が生じるような変更は、相手が複数人にテンプレートで依頼しているか、内容を詰めておらず詐欺の準備が不十分である可能性があります。
このようなズレは、相手が本気の依頼者ではない証拠として判断材料に加えるべきです。
LINEでの連絡強要や「銀行担当者」は詐欺の典型例
「銀行担当者とLINEでやり取りしてほしい」と言われた時点で、極めて高い確率で詐欺と断定できます。金融機関がLINEを通じて依頼者と直接やり取りすることはなく、LINEしか連絡手段がない銀行というのは存在しません。
このようなケースでは、個人情報や金銭を抜き取る目的がある可能性が高いため、即座にやり取りを中止することが賢明です。
他のイラストレーターも狙われている可能性あり
詐欺師は一人を狙うのではなく、同様のDMを多くのアカウントに一斉送信する傾向があります。フォローリストに他の絵師が並んでいた場合、同じような手口で接触されている可能性が非常に高いです。
そのため、被害を未然に防ぐためにも、スクリーンショットなどを添えてX公式の通報フォームや該当絵師への注意喚起を行うことは非常に有効です。
安全な依頼対応のためのチェックリスト
今後も安心してSNS経由での仕事を受けるためには、以下のようなチェックリストを参考にしましょう。
- 報酬が相場とかけ離れていないか
- やり取りに不自然な言葉や矛盾がないか
- 連絡手段が一般的か(LINE強要はNG)
- 支払いが銀行振込やPayPalなど安全な方法で行えるか
- 本人確認が取れているか(アカウントが実績を伴っているか)
また、契約書や利用規約を明示することも、依頼の健全性を高めるポイントです。
まとめ:違和感を覚えたらまずストップ、相談と情報共有を
一見魅力的なイラスト依頼も、高額すぎる金額設定・不自然なやり取り・LINE連絡の強要が重なった時点で、詐欺の可能性が極めて高いと判断できます。
不安を感じた場合は取引を中断し、信頼できる大人や公的機関、SNSで経験のあるクリエイターに相談することが重要です。また、他の絵師さんにも注意喚起を行い、被害を未然に防ぐ連携を図っていきましょう。