「交通事故で15分遅刻」はあり得る?人事担当者が確認すべきポイントと注意点を解説

新卒採用面談の現場では、候補者の遅刻や急な欠席にどう対応するかは悩ましい問題です。中でも「交通事故に遭った」という理由は重大である一方で、その信ぴょう性に疑問を感じるケースもあります。本記事では、人事担当者が実際に直面しやすい「軽微な交通事故による遅刻」について、確認方法や考慮すべきポイントを具体的に解説します。

15分遅れでも起こり得る軽微な交通事故とは?

交通事故と言ってもその程度はさまざまです。たとえば、「自転車と接触したが、お互いに怪我も物損もない」といった軽微なケースであれば、その場で相手と話をして終わることもあり、15分ほどで再出発できる可能性は十分にあります。

また、追突されて車両に傷がついた程度であっても、当事者同士で口頭でやり取りし、連絡先を交換するだけで済ませるケースも現実にはあります。警察への届け出が義務であることは間違いありませんが、実際には通報しないケースも存在します。

事故の信憑性を確認する方法はあるか?

事後に本人へ事故の詳細を聞くことは有効です。たとえば以下のような質問が考えられます。

  • どこで、何時ごろ、どのような状況で事故が起きたか?
  • 相手はいたのか?物損・人的損害はあったのか?
  • 警察を呼んだか?呼ばなかった理由は?

これらの質問に対して整合性のある回答が得られれば、一定の信憑性があると判断できます。逆に曖昧な返答や話の前後に矛盾がある場合は、注意が必要です。

書類や証拠の提出は求められるか?

事故証明書や診断書は、事故の当事者が警察や医療機関を利用していなければ提出されません。そのため「書類がない=虚偽」とは一概には言えません。ただし、本人が事故の発生を主張する以上、状況説明だけでもきちんとできるかは確認する価値があります。

例えば、「現場では警察と話したが、物損も怪我もなかったので届け出はしていない」という説明であれば矛盾はないと言えます。

人事として慎重に確認すべき視点

候補者が本当に事故に遭ったのかを100%証明することは困難ですが、対応の仕方や言動から誠実さを判断することは可能です。重要なのは、「報告・連絡・相談」が適切に行われたか、そしてその説明に一貫性があるかどうかです。

また、交通事故を言い訳として利用している可能性があるかもしれないと感じた場合でも、断定的な態度は避け、慎重に対応することが信頼関係を損なわないポイントです。

過去の事例から学ぶ:実際にあったケース

ある企業では、候補者が「事故で遅れる」と連絡した後、全く別のSNSで遊んでいた投稿が見つかり、虚偽が発覚した事例もあります。このようなケースでは、企業は採用を見送っています。

一方で、正直に事故内容を説明し、対応も丁寧だったため、逆に信頼感が増したという前向きな事例も存在します。

まとめ:信頼できる対応かどうかを見極める

「交通事故で15分遅れる」という状況は、決してあり得ない話ではありません。しかし、人事担当者としては、報告内容の一貫性、誠実な対応、説明責任といった観点から冷静に判断することが大切です。

疑わしいと感じた場合でも、頭ごなしに否定するのではなく、丁寧に事実確認を行い、候補者との信頼関係を維持しながら対応する姿勢が求められます。

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