近年、AIを活用して公式イラストを基にファンアートを制作し、SNSに投稿することが増えてきています。しかし、このような行為が著作権侵害にあたるかどうかについては議論が分かれています。この記事では、AIによるイラスト生成と著作権に関する問題を解説し、利用規約に記載された「トレースや改変の禁止」について詳しく探ります。
1. AIでのイラスト生成と著作権
AIが生成するイラストには、元となるデータ（例えば公式イラスト）が含まれることがあります。AIに学習させることで、元のイラストに基づく新しい画像が生成されますが、これが著作権的にどう扱われるべきかは明確ではありません。一般的に、著作権は創作的な作品に付与されるため、元の著作権者が権利を持つイラストを基にした生成物には、法的な問題が生じる可能性があります。
2. 利用規約に記載された「トレース、改変禁止」
質問者が示した利用規約にある「トレース、改変したものの使用禁止」という条項は、元のイラストをそのまま模倣したり、許可なく改変したりすることを禁じています。この規約が示すのは、元の著作権を侵害する行為の禁止であり、AIで生成された画像がこの規定に違反している可能性があります。具体的には、AIが元のイラストの特徴を取り入れて画像を生成することが、改変やトレースに該当する場合があるからです。
3. ファンアートとしてのAI生成画像の投稿
ファンアートとしてAIが生成したイラストを投稿する場合、そのイラストがオリジナル作品として認められるかどうかは、使用されている元データとその加工の度合いによって異なります。もしAIが十分にオリジナルな作品を作り出している場合でも、元のイラストの著作権を侵害していれば、投稿者は著作権法に基づく問題に直面することがあります。
4. 著作権侵害になるか？
AIによるイラスト生成が著作権侵害になるかどうかは、元の作品との類似性や改変の程度、そして投稿者が元の著作権者の許可を得ているかに依存します。もし元の著作権者が許可していない場合、そのイラストを基にしたファンアートが規約違反となり、法的に問題を引き起こす可能性があります。
5. まとめ
AIを使って生成したイラストをSNSに投稿する場合、元のイラストがどれだけ改変されているか、そしてそれが著作権を侵害するものかを慎重に考える必要があります。利用規約に反している場合、特に「トレースや改変の禁止」規定に違反する可能性があるため、注意が必要です。投稿前に利用規約をよく確認し、著作権者の許可を得ることが望ましいでしょう。