近年、マッチングアプリを悪用した詐欺被害が増えています。特に金銭を要求されるケースでは、相手が最初から騙す目的で接触している可能性が高く、返金を求めることが困難になることもあります。本記事では、マッチングアプリ詐欺の具体的な手口や、警察や弁護士に相談すべき場合、対処方法について詳しく解説します。
マッチングアプリ詐欺の典型的な手口
今回のケースのように、マッチングアプリを利用した詐欺にはいくつかの典型的な手口があります。
- 写真が不明瞭で実際の人物と異なる
- 条件を最初と違う形で変更される(最初は2万円で合意していたが、追加請求された)
- 電子決済(ペイペイなど)を利用し、証拠が残らないようにする
- やり取り後に連絡が途絶える(詐欺を働いた後、ブロックされる)
このような特徴がある場合、相手は最初から騙す意図を持っている可能性が高いため、慎重な対応が必要です。
警察に相談する場合
警察に相談することで被害届を出すことが可能ですが、以下の点がポイントとなります。
- 証拠があるか(LINEのやり取り、送金履歴、アプリのプロフィールなど)
- 相手の身元が分かるか(本名・連絡先・SNSアカウントなど)
- 詐欺として立証できるか(虚偽の条件で金銭を受け取っている)
ただし、「合意の上でお金を支払った」という事実がある場合、詐欺罪として成立するのは難しいケースもあります。警察は明確な犯罪行為でないと動きにくい場合があるため、まずは最寄りの警察署や消費生活センターに相談することをおすすめします。
弁護士に相談する場合
弁護士に相談することで、返金請求や法的手続きの可能性を探ることができます。以下のような状況であれば、弁護士の介入が有効です。
- 相手の個人情報がある(氏名や連絡先が特定できる)
- 相手が詐欺的な行為を認める証拠がある(録音・スクリーンショットなど)
- 高額な金銭を支払った(数十万円以上)
弁護士は民事訴訟や内容証明郵便を活用して相手にプレッシャーをかけることができます。ただし、詐欺師は身元を隠していることが多く、返金が困難なケースも少なくありません。
返金を求めるための手順
返金を求めるためには、以下の手順を踏むことが重要です。
① 証拠を集める
・LINEやメールのスクリーンショット
・ペイペイなどの送金履歴
・アプリ内のプロフィール情報
② 相手に返金を求める
・冷静に「最初の約束と違うので返金をお願いします」とメッセージを送る
③ 警察・消費生活センターに相談
・消費者庁や国民生活センターに連絡し、相談窓口を活用
④ 弁護士に相談
・法的手段を検討(内容証明送付、民事訴訟など)
マッチングアプリ詐欺を防ぐためのポイント
同様の被害に遭わないために、事前に以下の点に注意しましょう。
- 写真が不明瞭な相手とは会わない
- 金銭のやり取りが発生する場合は慎重に
- 身元が不明な相手とはホテルなどに行かない
- 電子決済は証拠が残るが、現金支払いはリスクが高い
まとめ
今回のケースでは、詐欺の可能性が高いため、警察や弁護士に相談することが推奨されます。ただし、返金の可能性は低いことも多く、今後同様の被害に遭わないように注意が必要です。
マッチングアプリを利用する際は、金銭のやり取りが発生する状況を避けることが最も安全な対策となります。