「実況見分(じっきょうけんぶん)」という言葉を聞いたことがあっても、その意味や使われ方、どういった場面で実施されるのかを正確に理解している人は少ないかもしれません。本記事では、実況見分の基本的な意味と実際にどんなときに行われるのかを取り上げます。
実況見分の基本的な意味
実況見分とは、警察や検察などの捜査機関が犯罪や事故が発生した現場に赴き、場所・物・関係者の状況を確認して記録する“現場での調査”を指す専門用語です。実況見分調書として写真や図面などと合わせて記録され、捜査の証拠となることがあります。[参照]
この言葉は刑事事件捜査の専門用語であり、一般には警察が行う“現場検証”や交通事故調査の段階で使われることが多いです。
交通事故での実況見分とは?
交通事故の場合、実況見分は警察官が事故現場に赴き、事故当時の状況(車両の位置関係・路面の状態・信号等)を確認するための調査です。被害者・加害者・目撃者が立ち会う形で行われることがあり、事故の詳しい状況を明らかにして実況見分調書にまとめられます。[参照]
実況見分の内容は、事故当事者の供述だけでなく、事故現場の客観的な記録として、示談交渉や過失割合の判断材料として活用されることもあります。
実況見分は交通事故以外でも行われる?
実況見分が行われるのは交通事故に限りません。事件や犯罪が発生した現場でも、犯行の手口や位置関係、物的証拠を確認するために警察が実況見分を行うケースがあります。例えば刑事事件の現場で、関係者の位置関係や状況を確認するために実施されることがあります。
しかし、日常のトラブルや民事的な問題(たとえば「結婚詐欺」などの詐欺被害)で相手の住所が分かっている場合に、警察が「実況見分を行う」というようなことは通常ありません。実況見分は事件性・犯罪性があると認められる場合に限り、捜査の一環として行われます。
実況見分と“現場検証”の違い
似た言葉として「現場検証」という呼び方をする場合がありますが、実況見分は捜査機関による任意の調査を指し、必ずしも強制力を伴いません。一方で、法令に基づく“検証”が行われる場合には裁判所の令状が必要になることがあります。[参照]
法律上の細かな違いはありますが、日常会話では交通事故現場での調査そのものを「実況見分」と呼ぶことが多いです。
まとめ
実況見分とは、事故や事件の現場で状況を確認し記録するための捜査手続きです。交通事故の詳しい状況を明らかにするために警察が現場で実施するケースが代表例で、実況見分調書として記録されます。
一方で、民事的な問題や詐欺被害のようなケースで、単に相手の住所が分かっているからといって警察が実況見分を行うということは通常ありません。実況見分が行われるのは、あくまで犯罪性や事故性が認められる捜査の場面です。