歩きスマホをしながら道路を横断している際に自動車と接触した場合、歩行者は必ず被害者になるのか、それとも責任を問われる可能性があるのか気になる方も多いでしょう。交通事故では、歩行者が優先される場面が多い一方で、歩行者側にも安全確認を怠ったなどの事情があれば、一定の責任が発生することがあります。この記事では、歩きスマホ中の横断歩道での事故について、法律上の考え方や過失割合、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
歩きスマホで横断歩道を渡っていても歩行者が絶対に無罪とは限らない
日本の道路交通では、横断歩道を渡っている歩行者は基本的に優先されます。自動車には横断歩道付近で歩行者を保護する義務があり、歩行者が横断している場合は停止しなければなりません。
そのため、横断歩道上で自動車が歩行者に接触した場合、原則として自動車側の責任が大きくなるケースが多くあります。しかし、歩行者側がどのような行動をしていたかによって、事故原因の判断は変わります。
例えば、スマートフォン画面に集中して周囲を全く確認していなかった場合や、急に道路へ進入した場合などは、歩行者側にも安全確認義務違反があったと判断される可能性があります。
歩きスマホは道路交通法違反になるのか
歩きスマホそのものについて、現在の道路交通法では全国一律で禁止されているわけではありません。ただし、歩行者であっても道路を安全に通行する義務があります。
道路交通法では、歩行者は交通の状況に注意しながら通行することが求められています。そのため、スマートフォン操作により周囲への注意が著しく低下していた場合、事故時の責任判断に影響する可能性があります。
また、自治体によっては歩きスマホに関する条例を制定して注意喚起を行っている地域もあります。法律上の罰則がなくても、安全面から問題視される行為であることは理解しておく必要があります。
歩きスマホ中の事故では歩行者の過失割合はどうなる?
交通事故の過失割合は、事故の状況ごとに判断されます。横断歩道上での事故の場合、自動車側の過失が大きくなることが一般的ですが、歩行者側の不注意が加味される場合があります。
例えば、以下のような事情があると歩行者側の過失が認められる可能性があります。
- スマートフォン画面を見続けていて車両の接近に気付かなかった
- イヤホンなどで周囲の音が聞こえにくい状態だった
- 左右確認をせずに横断した
- 信号や交通状況を無視して道路に入った
一方で、自動車側にも前方不注意や速度超過、横断歩道での不停止などがあれば、自動車側の責任が大きくなる可能性があります。
信号機のない横断歩道では車と歩行者の関係はどうなる?
信号機のない横断歩道では、歩行者が横断しようとしている場合、自動車は停止して歩行者の通行を妨げてはいけません。
ただし、歩行者側も道路を渡る際には周囲の安全を確認することが大切です。横断歩道があるからといって、スマートフォンだけを見た状態で安全確認をしないことは、事故につながる危険な行動です。
例えば、歩行者が横断歩道に入る直前までスマートフォンを操作し、車が近づいていることに気付かないまま進入した場合、事故原因の一部として評価される可能性があります。
事故に遭った場合に確認すべきこと
歩きスマホ中であったとしても、自動車との接触事故に遭った場合は、まず自身の安全確保とけがの確認を優先してください。
事故後は以下の対応を行うことが重要です。
- 警察へ連絡する
- 相手の車両情報や連絡先を確認する
- 医療機関を受診する
- 事故状況を記録する
軽いけがだと思っていても、後から痛みや症状が出る場合があります。また、過失割合や損害賠償については、事故状況の証拠が重要になります。
歩行者も安全意識を持つことが交通事故防止につながる
横断歩道では歩行者が守られる立場ですが、それは歩行者が自由に周囲を確認せず行動してよいという意味ではありません。
歩きスマホは視野を狭め、車両や自転車の接近に気付くのが遅れる原因になります。特に信号機のない横断歩道では、左右確認をしてから渡ることが自分自身を守ることにつながります。
事故が起きた場合、法律上の責任は事故状況によって判断されます。歩行者優先の原則を理解しつつ、自分の安全を守る行動を心掛けることが大切です。
まとめ
歩きスマホをしながら信号機のない横断歩道を渡っている際に自動車と接触した場合、歩行者だから必ず責任を問われないとは限りません。
横断歩道では自動車側の責任が大きくなることが多いですが、歩行者の不注意が事故原因の一部と判断される可能性もあります。スマートフォンを使用しながらの歩行は危険を伴うため、道路を渡る際は画面から目を離し、安全確認を行うことが重要です。