交通事故の後遺症認定は難しい?通院6カ月後に知っておきたい対応と注意点

交通事故の治療が長引くと、通院期間が数ヶ月にわたることも珍しくありません。特に6ヶ月以上の通院が続き、痛みが残る場合には、「後遺障害認定」の申請を検討する必要があります。しかし、実際に認定を受けるのは容易ではなく、多くの被害者が理不尽な結果に悩まされているのが現状です。この記事では、後遺症認定の流れや通りにくい理由、被害者としてできる対策について詳しく解説します。

1. 後遺障害認定とは?その目的と重要性

後遺障害とは、交通事故の治療が終了した後も残る身体的・精神的な障害を指します。これが認定されると、自賠責保険や任意保険から追加の慰謝料や逸失利益の補償が受けられます。後遺症が残っているにもかかわらず、認定がされないと、被害者が十分な補償を受けられないことになります。

具体的には、神経症状や可動域の制限、日常生活に支障があるレベルの痛みなどが認定対象になります。ただし、明確な医学的証拠が必要なため、申請には慎重な準備が求められます。

2. 認定の流れと必要書類

後遺障害の申請には、大きく分けて「事前認定」と「被害者請求」の2つの方法があります。多くの場合は保険会社が代行する「事前認定」になりますが、自分で主張を行う「被害者請求」の方が納得のいく結果に繋がることもあります。

申請には以下のような書類が必要です。

  • 後遺障害診断書(医師の記入)
  • レントゲンやMRIなどの画像資料
  • 診療報酬明細書
  • 交通事故証明書

とくに診断書の内容が重要で、後遺症の程度や症状の一貫性が問われます。

3. 認定が難しい理由とは?

多くの被害者が感じているように、後遺障害の認定は非常にハードルが高いです。その理由のひとつは、「画像所見」が乏しい神経症状は軽視されやすいことにあります。つまり、MRIやレントゲンで異常が見えない場合、痛みを訴えても評価されにくいのです。

また、医師の診断書の書き方や保険会社の姿勢によって、申請が通りにくくなることもあります。保険会社は支払いを最小限に抑えるため、認定に対して消極的な対応をすることもあるのが現実です。

4. 医師との連携と申請成功のポイント

後遺障害の認定を得るためには、通院中からの証拠の積み上げが重要です。診察のたびに症状を詳細に伝え、カルテに記録してもらうことが大切です。口頭だけでなく、痛みの状況を記録したメモや日記なども役立ちます。

さらに、医師に後遺症診断書の記載を依頼する際には、実際に日常生活にどのような支障が出ているのかを具体的に伝えることがポイントになります。場合によっては、交通事故専門の弁護士に相談することで、より的確な助言を受けることもできます。

5. 実際の認定例と被害者の声

実際に、事故から6ヶ月以上経過しても痛みが続き、後遺障害等級14級9号(局部に神経症状を残すもの)として認定されたケースがあります。これは、診断書に神経症状の継続や、薬の継続処方が記載されていたことが大きな要因となりました。

一方で、似たような症状でも、医師が「改善傾向にある」と記載しただけで認定されなかった事例もあります。診断書の記載内容がどれだけ重要かがよくわかる例です。

6. まとめ:後遺症が残るなら諦めずに行動を

交通事故の後遺症認定は決して簡単ではありませんが、症状が続いているなら諦めずに申請を検討すべきです。医師との密な連携、客観的な証拠、正確な診断書作成が成功のカギとなります。

後遺症によって生活の質が下がる中、きちんと認定を受け、補償を得ることは被害者の当然の権利です。不安な場合は、交通事故に強い専門家の力を借りながら、納得のいく対応を目指しましょう。

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