立体駐車場で車同士が接触する事故は、スピードが出ていないことが多いため、気づかずにそのまま進んでしまうこともあります。今回のケースでは、駐車場から出ようとした際に、前方の空いている区画にバックで停めようとした車と接触したとのことです。このような場合、どちらが過失を負うのかは状況に応じて異なりますが、この記事では過失割合の考え方や、事故後の適切な対処法について解説します。
過失の割合を決める要因とは?
駐車場内での事故は、一般的に交通事故と同様に過失割合が問題となります。過失割合は、双方の行動に応じて決まります。今回のケースで重要なのは、バックをしていた相手車両と、前進していたあなたの車がどのように接触したかです。
通常、バックをしている車両には後方確認義務が課せられており、バックしている最中に発生した事故では、バックをしていた側の過失が大きくなることが一般的です。一方、あなたの車が前進していた場合でも、前方を十分に確認していたかどうかが重要視されます。
具体的な状況別の過失割合の例
駐車場内の事故における一般的な過失割合の例を挙げてみます。
- 相手車両がバックしてきた場合: バックをしていた車には、後方を確認する義務があります。したがって、バック中の車が前進中の車に接触した場合、バックしていた車側の過失が大きくなることが一般的です。例えば、相手車両80%・自分20%のような割合が考えられます。
- 駐車区画から出る際の事故: 駐車区画から出る際には、すべての車両に対して確認義務があるため、駐車スペースから出る際に接触事故が発生した場合、双方の過失が問われることになります。駐車場は道路と異なり、双方に確認が求められる環境のため、過失は相互に発生する可能性があります。
事故後に取るべき適切な対処法
事故後、まずは冷静に対応することが大切です。以下のステップで対応しましょう。
- 警察を呼ぶ: 相手が警察に連絡したとのことですが、自分でも必ず警察に事故を報告し、事故証明書を取得してください。これが保険対応に必要です。
- 相手との連絡先を交換する: 事故後、相手との連絡先や車両情報、保険会社の情報を交換しましょう。
- 自分の保険会社に連絡: すぐに自身の保険会社にも事故の詳細を報告し、今後の手続きについて指示を仰ぎます。
- 証拠を残す: 事故の現場や接触部分の写真を撮影しておくことで、保険会社や警察に正確な状況を伝えることができます。
駐車場内での事故における保険対応
駐車場での接触事故でも、通常の交通事故と同様に自動車保険が適用されます。過失割合に応じて、双方の保険会社が対応することになりますが、自分が加入している保険に「対物賠償」や「車両保険」が含まれているかを確認しましょう。
また、事故の状況によっては、双方が保険を使わずに解決することもありますが、損害の程度が大きい場合は、保険を適用する方が安心です。
まとめ:駐車場内での事故は慎重な対処が必要
立体駐車場での事故は、スピードが出ていなくても双方に過失が発生する可能性があります。バックをしていた車には特に後方確認義務が課せられますが、前進していた側も周囲の状況に気を配る必要があります。事故後は必ず警察に連絡し、保険会社とも相談して適切に対応することが重要です。