自転車との事故により怪我を負った場合、慰謝料の算定基準がいくつかあります。特に、自賠責基準と弁護士基準の違いについては、よく理解しておくべきポイントです。この記事では、これらの基準に基づく慰謝料の相場を解説し、実際に示談を進める際に役立つ情報を提供します。
1. 自賠責基準と弁護士基準の違い
自賠責基準は、自動車事故における最低限の補償を行うために設定された基準で、被害者に支払われる慰謝料の金額が決まっています。この基準は、加害者が保険に加入していない場合でも適用されます。一方、弁護士基準は、弁護士が交渉を行った場合に受け取ることができる慰謝料の金額を示す基準で、一般的に自賠責基準よりも高額になります。
自賠責基準では、例えば通院5回の場合、約4.3万円程度の慰謝料が支払われることが一般的です。しかし、弁護士基準を適用することで、慰謝料が28万〜30万円になることもあります。
2. どちらの基準を選ぶべきか?
自賠責基準で示談を進めるか、弁護士基準を使って交渉を行うかは、状況によって異なります。自賠責基準で解決した場合、迅速に慰謝料を受け取れるというメリットがありますが、金額は低く設定されています。もし、もっと高額な慰謝料を希望する場合、弁護士に依頼して交渉を行うことが選択肢となります。
弁護士に相談する場合、相談料が発生しますが、損害賠償が増額される可能性が高いため、結果的にはプラスになることが多いです。相談料が1時間1万円程度であれば、そのコストに見合うだけの利益が得られることが期待できます。
3. 示談を進める前に確認すべきこと
示談を進める前に、加害者が提示する金額が適切かどうかを確認することが重要です。自賠責基準で示談する場合、慰謝料の金額は決まっていますが、弁護士基準で交渉する場合、その金額が交渉次第で増額される可能性があります。
また、示談においては加害者との信頼関係も重要ですが、法的に適切な手続きを踏むためには、弁護士の助言を受けることを検討する価値があります。特に、相手側が慰謝料の支払いを渋る場合や、額面が不十分だと感じた場合は、専門家に相談することが有効です。
4. 事故後の慰謝料請求の流れ
慰謝料請求の流れとしては、まずは医師の診断を受け、通院履歴を証明することが重要です。次に、加害者の保険会社との交渉を行い、示談を進めることが一般的です。
もし示談が成立しない場合、弁護士に依頼して訴訟を起こすことも一つの手段です。弁護士が関与することで、訴訟を通じて慰謝料を増額することが可能になる場合があります。
5. まとめ
自賠責基準と弁護士基準は慰謝料の額を決める重要な要素ですが、状況に応じて適切な基準を選択することが大切です。自賠責基準で示談を進める場合、迅速に解決できるメリットがありますが、弁護士基準で交渉することで、より高額な慰謝料を得られる可能性があります。
慰謝料の請求に際しては、弁護士のサポートを受けることを検討し、適切な補償を受けるための戦略を立てることが重要です。