源泉徴収票の障害者欄を消去して提出した場合はどうなる?企業の対応や法的リスクを解説

就職活動や転職時に、前職の源泉徴収票を勤務先へ提出するケースがあります。その際、源泉徴収票の「障害者」欄を消去・修正して提出した場合、企業はどのように対応するのでしょうか。また、発覚した場合に警察へ通報される可能性があるのか、不安に感じる方もいるでしょう。この記事では、源泉徴収票の改変に関するリスクや、企業が実際に取り得る対応について解説します。

源泉徴収票の障害者欄とは

源泉徴収票には、年末調整における所得控除の適用状況を示す項目があり、その一つが障害者控除に関する欄です。この欄は税務処理のために記載されるものであり、障害者雇用か一般雇用(クローズ就労)かを判断するための項目ではありません。

企業は源泉徴収票を主に年末調整や給与計算の引継ぎのために利用しますが、記載内容に不自然な点がある場合は確認を求めることがあります。

源泉徴収票は税務書類であり、内容を勝手に変更・加工して提出することは避けるべきです。

源泉徴収票を消去・改変するとどのような問題があるのか

源泉徴収票に記載された内容を、自分で修正したり、画像編集ソフトなどで消去したりして提出すると、改ざんされた書類として扱われる可能性があります。

企業が提出書類の真正性に疑問を持った場合、前職へ確認したり、正しい書類の再提出を求めたりすることがあります。

例えば、障害者欄だけが不自然に消えていたり、編集跡が残っていたりすると、不備として扱われるケースがあります。

企業は警察へ通報することがあるのか

源泉徴収票の改変が判明したからといって、必ず警察へ通報されるわけではありません。

実際には、多くの企業ではまず本人への事情確認や、正しい書類の提出依頼を行うケースが一般的です。また、採用や雇用継続に関する社内判断が行われることもあります。

一方で、書類の改ざんが悪質であると判断された場合や、会社に損害が生じた場合などには、法的措置を検討する可能性を完全に否定することはできません。対応は企業の判断や事案の内容によって異なります。

クローズ就労と障害の申告は別の問題

クローズ就労とは、障害について勤務先へ開示せずに働くことを指します。法律上、必ずしも障害を勤務先へ申告しなければならないわけではないケースもあります。

しかし、障害を開示しないことと、公的書類を改変することは全く別の問題です。クローズ就労を希望する場合でも、公的書類を加工して提出することは適切ではありません。

もし障害に関する情報を知られたくない事情がある場合は、提出書類について会社へ相談したり、年末調整や確定申告の方法を確認したりする方が安全です。

発覚した場合に取るべき対応

提出した書類の内容について会社から確認を受けた場合は、事実を説明し、速やかに正しい源泉徴収票を提出することが重要です。

無理に説明をごまかしたり、新たな改変を行ったりすると、会社との信頼関係がさらに損なわれる可能性があります。

また、税務上の処理や雇用契約への影響が不安な場合は、税理士や弁護士、社会保険労務士などの専門家へ相談することも有効です。

まとめ

源泉徴収票の障害者欄を消去・改変して提出することは、税務書類の内容を変更する行為であり、適切ではありません。

発覚した場合、企業が必ず警察へ通報するとは限りませんが、事情確認や正しい書類の提出要求、採用・雇用上の判断が行われる可能性があります。悪質なケースでは法的対応が検討される可能性もゼロではありません。

クローズ就労を希望する場合でも、公的書類は加工せず、提出方法や必要性について勤務先へ相談することが、不要なトラブルを避けるための最善策といえるでしょう。

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