20歳未満の人がタバコを所持していたり喫煙していたりして警察から声をかけられた場合、住所・氏名・学校・保護者の連絡先などを確認されることがあります。そこで不安になり、保護者の電話番号について事実と異なる番号を伝えてしまった場合、後からどうなるのか心配になる人もいるでしょう。
未成年者の喫煙に関する制度では、単純に「タバコを吸った=本人が直ちに逮捕される」と考えるのは正確ではありません。一方、警察による補導や保護者への連絡などが行われることはあり、虚偽の連絡先を伝えれば確認の過程で判明する可能性もあります。ここでは、20歳未満の喫煙に関する法律と補導、保護者への連絡、誤った情報を伝えてしまった場合の対応を整理します。
20歳未満の喫煙は法律で禁止されている
日本では、民法上の成年年齢が18歳へ引き下げられた後も、喫煙できる年齢は20歳以上のままです。20歳未満の者の喫煙については「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」により禁止されています。
18歳や19歳で成人になっていても、20歳になるまでは喫煙できません。「成人だからタバコも大丈夫」という仕組みではない点には注意が必要です。
また、20歳未満であることを知りながら親権者などが喫煙を制止しなかった場合や、販売者が年齢確認など必要な措置を怠ってタバコを販売した場合についても法律上の規定があります。
タバコを持っていたら必ず逮捕されるわけではない
20歳未満の本人による喫煙は禁止されていますが、本人の喫煙行為そのものについて、同法は一般的な犯罪のように本人へ刑事罰を科す仕組みにはなっていません。そのため、20歳未満の人がタバコを吸っていたという事情だけから「必ず逮捕される」と考える必要はありません。
実際には警察による少年補導の対象となり、事情確認、所持しているタバコへの対応、保護者への連絡などが行われることがあります。なお、具体的な対応は年齢、発見された状況、ほかの問題行為の有無などによって異なる可能性があります。
ここで重要なのは、補導と逮捕は同じものではないということです。警察から住所や氏名、保護者について尋ねられたからといって、それだけで逮捕されたことになるわけではありません。
なぜ警察は保護者の名前や電話番号を確認するのか
少年が喫煙などで補導された場合、警察が本人の身元を確認するとともに、必要に応じて保護者へ連絡することがあります。そのため、氏名、住所、生年月日、学校、保護者の氏名や連絡先などを確認されることがあります。
保護者への連絡は単に叱るためだけのものではなく、少年の保護や再発防止などの観点も含まれます。したがって、本人が「親には知られたくない」と考えていても、警察側が必要だと判断すれば保護者へ連絡される可能性があります。
特に未成年者の場合、警察が本人から聞いた電話番号だけを唯一の情報として扱うとは限りません。住所や氏名など複数の情報を確認しているので、保護者の連絡先について追加確認が行われることも考えられます。
保護者ではない友人の電話番号を伝えるとバレる可能性はある?
保護者の電話番号として友人の番号を伝えたとしても、それによって本当の保護者への連絡を確実に防げるわけではありません。警察が本人確認や保護者確認を進める過程で、説明と実際の情報が一致しないことが分かる可能性があります。
例えば、電話を受けた人物との会話から保護者ではないことが分かったり、本人が伝えた住所・氏名などをもとに別途確認されたりすることが考えられます。友人に保護者を装ってもらう方法は、問題を解決するというより、後から説明しなければならない事項を増やしてしまいます。
すでに誤った電話番号を伝えてしまったのであれば、さらに嘘を重ねるより、自分から訂正するほうが状況を整理しやすくなります。連絡を受けた警察署や担当者が分かっている場合には、「保護者の連絡先について事実と異なる番号を伝えてしまったので訂正したい」と申し出ることが考えられます。
嘘の電話番号を伝えたら、それだけで逮捕される?
警察官に事実と異なる情報を伝えたという一点だけを取り上げて、どのような法的結果になるかを一律に判断することはできません。何を聞かれ、どのような手続きの中で、どのような意図で回答したのかなど具体的な事情によって評価は変わります。
したがって、「嘘を言ったから必ず逮捕される」「何を言っても絶対に問題にならない」といった断定はいずれも適切ではありません。ただし、保護者に知られたくないという理由で別人に保護者を装わせ続ければ、警察による確認を複雑にする可能性があります。
間違った情報を伝えたことに気付いた時点で訂正することはできます。怖くなってそのままにするよりも、正しい情報を伝えて事情を説明するほうが、その後の確認を円滑に進めやすいでしょう。
本当の親に連絡される可能性はある
20歳未満の少年が喫煙で補導されたケースでは、保護者への連絡が行われる可能性があります。本人が別の電話番号を伝えていたとしても、本当の保護者への連絡がなくなるとは限りません。
「親に怒られるのが怖い」という理由で連絡先を偽りたくなることはあるかもしれません。しかし、友人に親のふりを頼むと、その友人まで警察とのやり取りに巻き込むことになります。結果として本人だけで処理できたはずの問題が複雑になることもあります。
家庭内で暴力を受けるおそれがあるなど、単に「叱られるのが嫌」という範囲を超えた事情がある場合は別です。その場合は、警察官や学校の信頼できる教職員、児童相談所などへ事情を率直に伝えることが重要です。
すでに嘘を伝えてしまったときにできること
まず、これ以上事実と異なる説明を増やさないことが重要です。警察から再度連絡が来た場合には、保護者の電話番号について嘘を伝えてしまったことを説明し、正しい情報へ訂正する方法があります。
自分から連絡する場合は、補導された日時や場所、対応した警察署などを整理したうえで、「先ほど伝えた保護者の連絡先を訂正したい」と伝えると事情を説明しやすくなります。どのような手続きになるか分からない場合は、警察署へ確認してください。
また、具体的な刑事上・少年法上の扱いについて心配がある場合には、弁護士などの法律専門家へ相談する方法もあります。個別の事情によって結論が変わるため、インターネット上の体験談だけで「絶対大丈夫」「必ず逮捕される」と判断しないことが大切です。
20歳未満の喫煙で知っておきたいポイント
| 項目 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 喫煙可能年齢 | 20歳以上。成年年齢が18歳になっても変更されていない |
| 20歳未満の喫煙 | 法律で禁止されている |
| 喫煙した本人 | 喫煙したという事実だけで直ちに逮捕される仕組みではない |
| 警察による対応 | 補導、事情確認、保護者への連絡などが行われる場合がある |
| 保護者の電話番号を偽った場合 | 確認によって判明する可能性があり、早めに訂正することが望ましい |
なお、個々のケースでは喫煙以外の事情が存在することもあるため、上表だけですべての警察対応を判断することはできません。
まとめ
20歳未満の喫煙は法律で禁止されていますが、喫煙した本人がその事実だけを理由として必ず逮捕されるという制度ではありません。一方で、警察による補導や事情確認、保護者への連絡が行われる可能性があります。
保護者の電話番号として友人の番号を伝えても、本当の保護者への連絡を確実に避けられるわけではありません。住所や氏名などから確認が進められる場合もあり、事実と異なる説明が判明する可能性があります。
すでに誤った連絡先を伝えてしまった場合は、嘘を重ねず正しい情報へ訂正することが現実的です。具体的な法的扱いに不安があるときは警察の担当者や弁護士などへ確認し、個別の状況に応じた助言を受けることが大切です。