5社から合計100万円の借金はおまとめローンにすべき?そのまま返済との利息・返済額を比較

カードローンや消費者金融など5社から合計100万円を借りている場合、毎月の返済日や返済額がバラバラになり、管理するだけでも負担になりがちです。そこで候補になるのが、複数の借入を1社へまとめる「おまとめローン」です。

ただし、おまとめローンは利用すれば必ず得になる商品ではありません。判断するときに重要なのは「5社か1社か」ではなく、借り換え後の金利、返済期間、毎月返済額、総返済額が現在より改善するかです。

合計100万円という同じ借金でも、各社の金利が年18%前後なのか、低金利の銀行ローンを含むのかによって結論は変わります。おまとめローンと現在のまま返す場合を具体的に比較してみましょう。

5社100万円なら最初に借入一覧を作る

まず5社それぞれについて「現在残高・実質年率・毎月最低返済額・返済日」を書き出します。合計残高だけを見ておまとめローンへ申し込むより、この作業を先にすることが重要です。

例えばA社20万円・年18%、B社20万円・年18%、C社15万円・年18%、D社25万円・年17.8%、E社20万円・年18%なら、高金利の借入が大部分を占めています。この状態から十分低い金利へ借り換えられるなら、利息を減らせる可能性があります。

一方、100万円の中に年5~8%程度の低金利ローンが多く含まれているなら、それまで一緒に高い金利のおまとめローンへ移す必要はありません。借入件数だけでなく現在の加重平均金利を見ることがポイントです。

おまとめローン最大のメリットは金利を下げられる可能性

おまとめローンの大きな目的は、返済管理を一本化するとともに、条件次第で金利負担を軽くすることです。例えば高金利の借入100万円を、より低い金利のローンへまとめられれば、同じペースで返済した場合の利息を抑えられます。

貸金業者からの借入については利息制限法の上限金利があり、元本が10万円未満なら年20%、10万円以上100万円未満なら年18%、100万円以上なら年15%です。[日本貸金業協会・上限金利参照]

ただし、実際に適用される金利は商品と審査によって異なります。「おまとめ」という名称だけで低金利とは限らないため、契約前に適用金利を確認する必要があります。

金利18%から12%ならどのくらい違う?

単純な比較例として、100万円を毎月約3万3,000円ずつ返し、追加借入をしないケースを考えます。年18%なら完済までおおむね40か月前後となり、支払利息は約32万円になります。

同じ100万円を年12%へ借り換え、同程度の月額で返済すると、完済はおおむね36か月前後となり、利息は約19万円程度です。概算では10万円以上の差が生じます。実際の金額は各社の日割計算、返済日、返済方式などによって異なります。

金利が大幅に下がり、なおかつ毎月の返済額を必要以上に下げなければ、おまとめローンには明確なメリットが出やすくなります。

月々の返済額が下がっても得とは限らない

おまとめローンで注意したいのが返済期間です。「今は毎月4万円なのに、おまとめ後は2万円でよい」と言われると魅力的に感じます。しかし月額が下がった理由が返済期間の長期化なら、支払う利息が増える場合があります。

例えば100万円を年12%で3年間返す場合と、同じ金利で7年間返す場合では、後者のほうが毎月の負担は小さくなる一方、長期間にわたり利息を支払います。そのため比較する数字は「月々○円」だけでは不十分です。

契約前には借入額・適用金利・毎月返済額・完済予定年月・総返済額をセットで確認しましょう。現在の5社をそのまま返した場合の総額より本当に有利なのかを見る必要があります。

5社をそのまま返す方法にもメリットはある

現在の返済を問題なく続けられ、金利差も小さいのであれば、無理におまとめローンを利用しない選択肢もあります。新たな審査や契約が不要で、余裕がある月に高金利の借入を重点的に返済することもできます。

具体的には、すべての会社へ最低返済額を払いながら、余ったお金を最も金利の高い借入へ集中して返す方法があります。その借入が完済したら、そこで浮いた返済額を次に金利の高い借入へ回します。

金利がほぼ同じなら、残高の少ない1社を先に完済して借入件数を減らす方法も心理的・管理上のメリットがあります。ただし利息を最小化するという観点では、基本的に高金利の債務から優先するほうが合理的です。

おまとめローンには審査がある

希望すれば誰でも100万円をまとめられるわけではありません。金融機関は収入、勤務状況、現在の借入残高や件数、返済状況などを踏まえて審査します。5社から借りていることも審査上確認される情報の一つになります。

特に返済の延滞がある場合などは審査に影響する可能性があります。そのため、返済が苦しくなって延滞してから動くより、まだ正常に返済できている段階で家計を整理するほうが選択肢を持ちやすくなります。

また、おまとめ後に完済したカードローンを再び使えば、100万円のおまとめローンに加えて新しい借金を抱えることになります。一本化後に再借入しないことは、おまとめローンを成功させる重要な条件です。

「総量規制があるから100万円をまとめられない」とは限らない

貸金業者から個人が借りる場合、貸金業法には原則として年収の3分の1を超える貸付を制限する総量規制があります。[金融庁・貸金業法Q&A参照]

ただし、顧客に一方的に有利となる借換えなどは総量規制の例外となる場合があります。日本貸金業協会も、一定の要件を満たす「顧客に一方的に有利となる借換え」を例外貸付として説明しています。[日本貸金業協会・総量規制参照]

もっとも、総量規制の例外に該当することと、実際の審査に通ることは別です。各商品の条件を確認する必要があります。

返済がすでに苦しいなら「おまとめ」だけにこだわらない

毎月の返済をすると生活費が足りず、再びカードローンから借りて生活する状態になっている場合は、おまとめローンを探し続けるだけでは問題が解決しないことがあります。

例えば100万円の残高がほとんど減らず、返済のために別会社から借りる、家賃や公共料金を滞納する、給料日前には生活費がなくなるという状況なら、家計と債務全体について専門家へ相談する段階です。

金融庁は多重債務について、財務局、自治体、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会、日本貸金業協会などの相談窓口を案内しています。[金融庁・多重債務相談窓口参照]相談したから直ちに自己破産になるというものではなく、状況に応じた解決方法を検討できます。

「おまとめローン」と「債務整理」は別物

おまとめローンは、新しいローンを利用して複数の借金を一本化し、その新しい債務を通常どおり返済していく方法です。借金そのものを法的に免除してもらう制度ではありません。

一方、任意整理、個人再生、自己破産などの債務整理は性質が異なります。返済能力や資産、借金の原因などによって適切な手続きも変わるため、「100万円なら自己破産」「5社なら任意整理」のように金額や件数だけで決めるものではありません。

100万円でも収入が十分なら通常返済できる場合がありますし、反対に収入が少なく生活費にも不足していれば100万円でも返済が困難な場合があります。借金額ではなく、毎月いくらなら生活を維持しながら継続返済できるかが重要です。

5社100万円ならこの順番で判断すると分かりやすい

まず5社の残高・金利・最低返済額を一覧にし、現在の毎月返済額と完済までの見込みを確認します。そのうえで、おまとめローンの審査で提示された実際の金利と総返済額を比較します。

例えば現在の平均金利が17~18%程度で、おまとめ後が10~12%程度、返済期間も極端に延びないなら検討価値は高くなります。反対に現在12%程度、おまとめ後も12%程度で、返済期間だけ長くなるならメリットは限定的です。

「おまとめローンという商品を使うこと」を目的にせず、「追加借入を止め、最も少ない総返済額で無理なく完済すること」を目的にすると判断しやすくなります。

まとめ|5社100万円は金利と総返済額を比較して決める

5社から合計100万円を借りている場合、おまとめローンが有利になる可能性は十分あります。特に現在の借入金利が高く、一本化によって金利を大きく下げられる場合は、返済管理が楽になるだけでなく利息を減らせる可能性があります。

ただし、毎月返済額が下がることだけで判断してはいけません。返済期間が長くなれば、低金利になっても総返済額が期待ほど減らないことがあります。現在の5社をそのまま返す場合と、おまとめ後の適用金利・月額・完済時期・総返済額を比較することが重要です。

返済を続けるために新たな借入が必要になっている、すでに延滞が発生しているなど通常返済が難しい状態なら、おまとめローンだけに限定せず、公的な多重債務相談窓口や弁護士・司法書士への相談も含めて検討するのが安全です。最終的な目標は借入件数を1社にすることではなく、借金を増やさず確実にゼロまで返すことです。

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