交通事故の中でも、ひき逃げや当て逃げは特に悪質な行為として知られています。しかし、実際には警察へ届け出されていないケースもあるため、「本当は1日にどれくらい発生しているのか」と疑問に感じる人も少なくありません。この記事では、公表されている統計の見方や、未報告の事故がどのように考えられるのか、ひき逃げ・当て逃げの実態について解説します。
警察が把握しているひき逃げ・当て逃げの件数
ひき逃げとは、交通事故で人を負傷させたり死亡させたりしたにもかかわらず、運転者が救護や警察への報告をせずに現場から離れる行為です。一方、当て逃げは物損事故などで相手の車や建物などに損害を与えた後、連絡せず立ち去る行為を指します。
警察が公表している交通事故統計では、ひき逃げについては人身事故として記録されるため、ある程度正確な件数を把握できます。しかし、当て逃げについては物損事故扱いになることが多く、すべてが統計として表れるわけではありません。
そのため、ニュースなどで見る件数は「警察に届け出があり、確認されたもの」であり、実際の発生数とは差がある可能性があります。
ひき逃げは全国で毎日どのくらい発生しているのか
警察庁などの交通事故統計を見ると、ひき逃げ事件は年間を通じて一定数発生しています。例えば年間数千件規模で発生している場合、単純計算すると1日あたり数件から十数件程度のひき逃げが発生していることになります。
ただし、この数字はあくまで警察が認知した事件です。事故後に被害者が軽傷だったため届け出なかったケースや、加害者がその場で謝罪して解決したように見えるケースなどは含まれません。
特に自転車や歩行者との接触事故では、被害者が「大したけがではない」と判断して通報しない場合もあり、実際の発生件数を正確に知ることは難しいとされています。
当て逃げは未報告のケースが多い理由
当て逃げの場合、ひき逃げよりもさらに実態把握が難しくなります。その理由は、車の小さな傷や駐車場での接触など、被害者が警察へ届け出ないケースが多いためです。
例えば、スーパーの駐車場でドアをぶつけられた、停車中の車に擦り傷を付けられたといった事故では、「修理費も少額だから」と考えて警察へ連絡しない人もいます。
しかし、当て逃げは被害金額の大小に関係なく、相手に損害を与えた場合は事故として適切な対応が必要です。届け出をすることで、防犯カメラ映像の確認や捜査につながる可能性があります。
未報告のひき逃げ・当て逃げはどのくらいあるのか
警察に報告されていない事故の正確な件数を把握することはできません。なぜなら、発生したこと自体が記録されていないためです。
ただし、交通事故の研究や保険会社への相談件数などから、特に軽微な物損事故では、実際の発生数が公表件数より多いと考えられています。
例えば、駐車場で車に傷を付けられたものの、犯人が分からず諦めてしまうケースは珍しくありません。このような事故は統計上の当て逃げ件数には反映されないことがあります。
ひき逃げや当て逃げを目撃・被害に遭った場合の対応
もし自分が被害に遭った場合や目撃した場合は、可能な限り警察へ連絡することが重要です。事故の日時、場所、車種、ナンバー、逃走方向などの情報は捜査に役立ちます。
最近ではドライブレコーダーや防犯カメラの映像によって、以前より加害車両を特定できるケースも増えています。
例えば、駐車場で当て逃げされた場合でも、周囲の店舗や施設の防犯カメラに車両が映っている可能性があります。早めに届け出ることで証拠を確認できる可能性が高まります。
まとめ|公表されている件数だけが実際の発生数ではない
ひき逃げは警察が認知した件数であれば年間を通じて一定数発生しており、単純計算すると毎日複数件起きています。一方、当て逃げは届け出されないケースが多く、実際の発生件数は統計だけでは分かりません。
「小さな傷だから」「けがが軽いから」と届け出をしない人もいますが、事故の記録を残すことは被害者を守るためにも重要です。
交通事故の実態を知るには、公表されている数字だけでなく、未報告になっている可能性のある事故にも目を向けることが大切です。