交通事故後に痛みや違和感が出た場合、警察への届け出が物損事故になっていても病院を受診することは可能です。特に過失割合が9対1のように相手側の責任が大きい事故でも、自分に過失があることだけを理由に治療を控える必要はありません。この記事では、物損事故として処理した後に双方が病院へ行く場合の流れや、罰則の有無、必要な手続きについて解説します。
物損事故として処理した後でも病院を受診することはできる
交通事故の警察上の処理には、車や物だけに損害が発生した場合の物損事故と、けが人がいる人身事故があります。しかし、事故直後は症状がなくても、数日後に首の痛みや腰痛などが出るケースは珍しくありません。
そのため、物損事故として届け出た後でも、身体に症状があれば病院を受診することは自由です。診察を受けた結果、交通事故によるけがと判断された場合は、人身事故への切り替えを検討することになります。
過失割合9対1で自分が1割悪い場合でも治療費請求は可能
過失割合とは、事故に対する双方の責任の割合を示すものです。例えば相手が90%、自分が10%の責任となった場合でも、自分が負傷していれば相手側の自動車保険から損害賠償を受けられる可能性があります。
過失が少しあるからといって、病院へ行ってはいけないという決まりはありません。事故によるけがの治療が必要であれば、医師の診察を受け、必要な治療を続けることが大切です。
例えば、信号待ち中に追突され、自分にも前方不注意などの小さな過失が認められた場合でも、首や背中に痛みがあれば治療を受けることができます。過失割合と治療を受ける権利は別の問題です。
相手も病院へ行った場合に自分が罰則を受けることはあるのか
事故相手が病院へ行き、けがの申告をしたとしても、それだけで自動的に自分が罰則を受けるわけではありません。交通事故では、事故状況やけがの程度などをもとに警察が判断します。
相手が人身事故として届け出た場合でも、過失があることと、違法行為をしたことは別です。安全運転義務違反などが認められる場合には行政処分や刑事上の問題になる可能性がありますが、病院へ行ったこと自体が原因で罰せられることはありません。
ただし、事故後に相手のけがを軽視したり、必要な対応を怠ったりするとトラブルになることがあります。事故後は警察への連絡や保険会社への報告を適切に行うことが重要です。
物損事故から人身事故へ変更する場合の流れ
事故後に痛みが出た場合は、まず医療機関で診察を受け、交通事故によるけがであることが分かる診断書を取得します。その後、警察へ診断書を提出して人身事故への切り替えを相談します。
人身事故へ変更されると、警察が事故状況を詳しく確認する場合があります。実況見分などが行われることもあるため、事故当時の状況を正確に伝えられるよう整理しておくと安心です。
なお、事故から時間が経ちすぎると、事故との因果関係について確認が難しくなる場合があります。痛みがある場合は我慢せず、早めに受診することが大切です。
交通事故後に気を付けたいポイント
交通事故では、直後に緊張や興奮状態になり、痛みを感じにくいことがあります。そのため、事故当日に問題がないと思っていても、翌日以降に症状が現れることがあります。
また、相手や保険会社との話し合いでは、過失割合だけに注目せず、けがの治療や今後の生活への影響も考える必要があります。必要な記録として、診察内容や通院日、事故後の症状などを残しておくと役立ちます。
例えば軽い追突事故でも、数週間後に首の痛みが悪化することがあります。早めに医師へ相談しておくことで、適切な治療や保険手続きを進めやすくなります。
まとめ
交通事故が物損事故として処理されていても、身体に異常があれば病院を受診することはできます。過失割合が9対1で自分に1割の責任があったとしても、治療を受けることや相手側へ損害賠償を求めることが制限されるわけではありません。
相手が病院へ行った場合でも、受診したことだけで自分に罰則が発生するわけではありません。重要なのは、事故状況を正しく確認し、必要な手続きを行うことです。事故後に少しでも痛みや不安がある場合は、早めに医療機関や保険会社へ相談しましょう。