盗撮で実刑・初めて刑務所に入る場合はA級・B級どちら?京都地裁管轄の移送先や共同室の決まり方を解説【2026年版】

盗撮などの性犯罪で実刑判決を受け、初めて刑務所へ収容されることになった場合、「A級・B級のどちらになるのか」「京都地裁で判決を受けたら京都刑務所に入るのか」「共同室には同じ罪名の受刑者がいるのか」といった疑問が出てきます。ただし、2026年現在は制度が大きく変わっており、昔から使われてきた「A級=犯罪傾向が進んでいない」「B級=犯罪傾向が進んでいる」という区分だけで収容先を考えるのは正確ではありません。2025年6月1日の拘禁刑導入に伴い、受刑者の処遇指標は再犯リスクや処遇準備性、必要な矯正処遇などを踏まえた新しい仕組みに移行しています。[参照]したがって、盗撮で初めて実刑になるから自動的に特定の級・特定の刑務所になる、というルールはありません。

現在は「A級・B級」だけで刑務所を決める制度ではない

以前の刑務所制度では、受刑者の犯罪傾向について「犯罪傾向が進んでいない者」をA、「犯罪傾向が進んでいる者」をBとする処遇指標が使われていました。

法務省資料でも、旧制度のAは「犯罪傾向が進んでいない者」、Bは「犯罪傾向が進んでいる者」と整理されています。[参照]

しかし、2025年6月1日に懲役・禁錮が廃止され拘禁刑が導入されたことに伴い、処遇指標の仕組みも変更されました。現在は、医療上の必要性、性別、矯正処遇課程、改善指導の必要性、特別コースなどを踏まえて収容先や処遇内容が決定されます。[参照]

過去に罰金・執行猶予があると必ず旧B級相当になるわけではない

「刑務所は初めてだからA級」「同じ犯罪を繰り返しているからB級」と単純に決めることはできません。

旧制度でもA・Bの判定は、刑務所への入所回数だけでなく、これまでの犯罪歴、犯行態様、常習性、生活歴、暴力団関係、薬物・アルコールの問題など複数の事情を踏まえて行われていました。法務省の過去の説明でも、犯行が偶発的・機会的か、習慣的・計画的かなどを含めて総合判断していたことが示されています。[参照]

例えば、過去に盗撮で罰金刑、その後に同種事件で拘禁刑相当の刑に執行猶予が付き、さらに再犯して実刑になった場合、再犯が繰り返されているという事情は処遇上重要な要素になります。しかし、それだけで旧制度のBに相当すると断定することはできません。

2026年現在は再犯リスクなどを処遇調査で評価する

刑が確定すると、刑事施設では刑執行開始時の処遇調査が行われます。この調査によって、どのような矯正処遇が必要なのか、どの施設に収容するのが適切なのかが検討されます。

令和7年版犯罪白書によると、現在は受刑者用の一般リスクアセスメントツールも活用され、過去の犯罪歴、犯罪内容、価値観や認知の偏り、矯正処遇への意欲などを把握して処遇の参考にしています。[参照]

つまり、「初入所」という一点よりも、再犯の回数、性犯罪につながった問題性、生活状況、治療・指導の必要性、再犯リスクなどを総合的に見るのが現在の制度です。

盗撮を繰り返している場合は性犯罪再犯防止指導の対象になる可能性がある

刑務所では、性犯罪につながる問題性がある受刑者に対して「性犯罪再犯防止指導」が行われています。

法務省によると、この指導では、性犯罪につながる自己の問題性を認識し、その改善を図るとともに、再犯しないための具体的な方法を習得させることを目的としています。[参照]

盗撮事件で何度も処分を受け、さらに実刑に至った場合には、単なる刑務作業だけでなく、このような再犯防止プログラムを含めた処遇が必要と判断される可能性があります。ただし、対象者かどうかは事件名だけで自動的に決まるわけではなく、処遇調査などを踏まえて判断されます。

京都地裁で実刑になっても京都刑務所に行くとは限らない

刑事裁判を京都地方裁判所で受けたからといって、刑が確定した後の収容先が必ず京都刑務所になるわけではありません。

判決確定後は、まず拘置所などで刑執行開始時の手続きや処遇調査を受け、その後、本人に指定された処遇指標や収容状況などに応じて処遇施設へ移送されることがあります。

法務省も、処遇指標が指定されることで受刑者の処遇内容と収容される刑事施設が定まると説明しています。[参照]

京都で判決確定後は京都拘置所に一時収容される場合がある

京都には京都拘置所があり、主として刑事裁判中の被告人を収容しています。

法務省の京都拘置所の案内では、判決が確定した受刑者について、処遇施設である刑務所へ移送するまでの間、京都拘置所に収容することがあると説明されています。[参照]

そのため、京都地裁で判決を受けた場合、判決確定後すぐに特定の刑務所へ直行するとは限らず、京都拘置所などを経て移送先が決まるケースがあります。

近畿には京都刑務所以外にも複数の男性刑事施設がある

近畿矯正管区には、京都刑務所のほか、大阪刑務所、神戸刑務所、加古川刑務所、播磨社会復帰促進センター、姫路少年刑務所など複数の刑事施設があります。[参照]

収容先は住所や裁判所の所在地だけではなく、年齢、刑期、必要な改善指導、医療上の事情、再犯リスク、施設の収容状況などによって変わります。

したがって「京都地裁だから京都刑務所が最も可能性が高い」とまでは断定できません。近畿圏内の別施設へ移送されることもありますし、処遇上の必要があれば管区外移送が行われることもあります。

京都刑務所に入る可能性自体はあるが事前予測は難しい

京都刑務所は近畿矯正管区に属する男性刑事施設なので、京都で刑が確定した男性受刑者の移送先候補の一つになることはあります。

一方で、法務省の京都刑務所の文書管理資料にも「管区外移送」や「処遇指標変更移送」といった手続きが存在することが示されており、収容先は固定的ではありません。[参照]

そのため、判決前や刑確定直後の段階で本人や家族が「ここに入る」と正確に予測することは困難です。

刑務所の共同室は罪名だけで分けているわけではない

刑務所の居室には、一人で生活する「単独室」と、複数の受刑者が生活する「共同室」があります。法務省の用語資料でも、受刑者が休憩・就寝する居室には単独室と共同室があると説明されています。[参照]

共同室のメンバーを「盗撮は盗撮だけ」「窃盗は窃盗だけ」というように罪名だけで統一する制度ではありません。

施設側は収容者の属性、処遇上の必要性、人間関係、安全面、施設内の秩序などを考慮して居室配置を決めます。そのため、同室に同じような性犯罪で服役している人がいることもあれば、まったく別の罪で服役している人と同室になることもあります。

同じ性犯罪の受刑者と接する可能性はある

盗撮、不同意わいせつ、児童に対する性犯罪など、性に関係する犯罪で収容されている受刑者は刑事施設に一定数います。

そのため、共同室、工場、改善指導などで、同種または別の性犯罪を理由に服役している受刑者と接する可能性はあります。

特に性犯罪再犯防止指導のようなプログラムでは、対象者を集めて指導することがあるため、同様の問題を抱える受刑者と同じ指導を受ける場面も考えられます。ただし、それと「同じ居室になること」は別問題です。

罪名を自分から他の受刑者へ説明しなければならないわけではない

共同室に入った場合でも、受刑者同士で自分の事件内容を詳しく説明する義務があるわけではありません。

刑務所内で他人の事件について詮索したり、人間関係上のトラブルになったりすることも考えられるため、施設のルールに従い、不必要に事件内容を話し回らない方が無難です。

また、同室者との間で威圧、脅迫、嫌がらせなどの問題が生じた場合には、自分だけで解決しようとせず職員へ申し出ることが基本です。

「初めての刑務所」でも処遇が軽くなるとは限らない

刑務所への収容が初めてであることは処遇調査上の一要素にはなりますが、「初入だから必ず軽い施設」「初入だから旧A級」と決まるわけではありません。

例えば刑務所への入所は初めてでも、同種犯罪で罰金刑や執行猶予付き判決を受け、それでも再犯している場合、再犯防止という観点では重要な事情になります。

令和7年版犯罪白書でも、現在の処遇調査は、これまでの受刑回数だけでなく犯罪内容、認知の偏り、改善更生に向けた姿勢など幅広い要素を評価するとされています。[参照]

2025年6月以降に犯した犯罪では「懲役」ではなく拘禁刑が基本

2025年6月1日から刑法が改正され、従来の懲役刑と禁錮刑は廃止され、新しく「拘禁刑」が導入されました。[参照]

そのため2026年現在、新たな事件について実刑判決を受ける場合は、犯罪時期などによりますが、原則として「懲役○年」ではなく「拘禁刑○年」と表現される制度になっています。

拘禁刑では、以前の懲役刑のように一律に作業を課すことを前提とせず、一人ひとりの特性に応じて作業や改善指導などを組み合わせて処遇します。[参照]

再犯を繰り返している場合は出所後まで含めた再犯防止が重要になる

盗撮などの行為で複数回の刑事処分を受けており、罰金や執行猶予でも止められず実刑に至った場合、刑期や収容先だけでなく、再犯につながる原因への対応が重要になります。

性犯罪再犯防止指導では、犯罪につながる考え方や行動パターンを分析し、再犯を防ぐための具体的な方法を習得することが目的とされています。[参照]

出所後も専門医療機関やカウンセリング、自助的な支援などを継続することは、刑務所内で受けた指導を社会生活で実践するうえで意味があります。

まとめ:A・Bは旧制度。京都地裁でも収容先は処遇調査で決まり、共同室も罪名だけでは決まらない

2026年現在、刑務所への収容先を「A級かB級か」だけで考えるのは正確ではありません。旧制度ではAが犯罪傾向の進んでいない者、Bが犯罪傾向の進んでいる者を意味していましたが、2025年6月1日の拘禁刑導入に伴って処遇指標制度が変更されています。[参照]

過去に同種犯罪で罰金刑や執行猶予付き判決を受け、再び盗撮で実刑となったケースでは、再犯歴は処遇上の重要な事情になります。ただし「刑務所は初めてだから旧A」「再犯だから必ず旧B」と機械的に決まるものではなく、刑執行開始時の処遇調査によって再犯リスクや必要な改善指導などが評価されます。

京都地方裁判所で実刑判決を受けた場合でも、京都刑務所への収容が確定するわけではありません。京都拘置所は、判決確定後の受刑者を処遇刑務所へ移送するまで収容することがあると公式に案内しています。[参照]その後、処遇指標、年齢、刑期、必要な改善指導、施設の収容状況などによって京都刑務所、大阪刑務所など近畿圏の施設、場合によってはそれ以外の施設へ移送される可能性があります。

また共同室についても、「盗撮犯だけを集めた部屋」に入れる仕組みではありません。単独室・共同室の配置は施設側が処遇や安全面を踏まえて決めるため、同じ性犯罪の受刑者と同室になる可能性も、別の罪の受刑者と同室になる可能性もあります。

盗撮を繰り返して実刑に至った場合には、収容先そのもの以上に、性犯罪再犯防止指導など再犯を防ぐための処遇がどのように組まれるかが大きなポイントになります。現在の拘禁刑制度は、受刑者ごとの問題性や再犯リスクに合わせて作業・指導等を組み合わせる方向へ変わっているため、昔の「A刑務所・B刑務所」という情報だけで将来の収容先や刑務所生活を予測しないことが重要です。

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