タイミーで「まかないあり」なのにもらえない?募集要項と実際の条件が違う場合の考え方と対処法

スキマバイトを利用して働く際、募集要項に「まかないあり」「食事付き」などと記載されていることがあります。飲食店で数時間働く場合、食事の有無を勤務先選びの条件にしている人もいるでしょう。

ところが、実際に勤務先で確認すると「まかないは通常のアルバイトだけ」「スポットワーカーは対象外」「食べる場合は有料」と説明されるケースも考えられます。この場合、すぐに「ハラスメント」と判断できるとは限らず、まず募集時に表示された条件と実際の扱いが一致しているかを整理することが重要です。

この記事では、タイミーなどのスキマバイトで募集要項と実際の待遇が違った場合について、ハラスメントとの違い、確認しておきたい資料、勤務先やサービス運営会社への問い合わせ方までわかりやすく解説します。

「まかないあり」と書いてあったのにもらえない場合はどう考える?

最初に確認したいのは、募集ページの「まかないあり」が具体的にどのような条件で記載されていたかです。単純に「まかないあり」とだけ書かれているのか、それとも「○時間以上勤務の場合」「希望者は○円」「当店規定による」などの条件が併記されているのかによって事情が変わります。

たとえば募集ページに無条件で「まかないあり」と表示されており、勤務当日に初めて「タイミーから来た人は対象外です」と説明されたのであれば、利用者としては募集内容と実際の待遇が違うのではないかと疑問を持つのは自然です。

一方、「まかないあり」という表示があっても、詳細欄に「長時間勤務者のみ」「従業員価格で提供」などの条件が明記されている場合があります。そのため、まず募集ページ全体と労働条件に関する表示を確認することが大切です。

「まかないをもらえなかった=ハラスメント」とは限らない

募集要項と実際の待遇が違う問題と、職場におけるハラスメントの問題は分けて考える必要があります。厚生労働省は職場のパワーハラスメントについて、①優越的な関係を背景とした言動、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、③それによって労働者の就業環境が害されるもの、という3要素をすべて満たすものとしています。[参照]

そのため、勤務先から単に「まかないは通常のアルバイトのみです」と説明されたという事実だけで、直ちにパワハラになるとは一般にいえません。暴言、威圧、侮辱、嫌がらせなど別の言動があった場合には、その内容を含めて個別に判断することになります。

むしろ確認すべきなのは、募集時に提示された内容と勤務時の条件に食い違いがなかったかという点です。「ハラスメントとして訴えられるか」という方向だけで考えると、本来確認すべき募集条件の問題を見落としてしまうことがあります。

募集要項と実際の条件が違う場合に確認するポイント

求人広告に書かれている内容と実際の労働条件については、少し注意が必要です。厚生労働省も、求人広告などに記載された内容と実際の条件が異なるケースについて情報を公開しています。求人情報の表示だけを見て直ちに法律違反と断定できるわけではなく、実際にどのような労働条件が提示・合意されていたかを確認する必要があります。[参照]

特にスポットワークでは、アプリ上の募集ページ、注意事項、業務詳細、労働条件に関する表示など複数の場所に情報が掲載されていることがあります。「まかないあり」という一部分だけではなく、応募・勤務前に表示された内容を一通り確認しておくと判断しやすくなります。

たとえば「まかないあり」と表示されている一方、別の注意事項には「スポットワーカーは対象外」と記載されていたのであれば、その表示方法がわかりにくかったという問題は残るものの、事情は変わります。反対に、どこにも除外条件がなく、勤務当日になって初めて対象外と説明されたのであれば、その事実を運営会社へ伝える意味があります。

「まかないは900円」と言われた場合も記録を確認する

無料のまかないを想定して応募したところ、現地で「食べるなら900円」と言われた場合にも、まず募集時の表示を確認します。「まかないあり」は必ずしも「無料」を意味する表現として使われているとは限らないため、無料提供なのか、従業員価格なのか、有料なのかが明記されていたかがポイントになります。

具体的には、募集画面に「無料まかないあり」と明記されていたにもかかわらず現地で900円を求められた場合と、単に「まかないあり」とだけ記載されていた場合では、同じようには評価できません。

また、口頭のやり取りだけでは後から募集内容を確認しにくくなる場合があります。問題があると感じたときは、募集ページ、注意事項、労働条件に関する画面などを保存しておくと、運営会社に状況を説明しやすくなります。

募集内容と違ったと感じたときにやっておきたいこと

まず行いたいのが証拠となる画面の保存です。勤務終了後に募集ページの内容が確認できなくなったり、掲載内容が変更されたりする可能性も考え、気になる点があればスクリーンショットなどを残しておくとよいでしょう。

保存しておきたいものとしては、募集ページ全体、まかない・食事に関する記載、注意事項、勤務日時、勤務先名、当日説明された内容などがあります。「○時ごろ、担当者からスポットワーカーは対象外と言われた」というように簡単なメモを残す方法もあります。

そのうえで、勤務先と認識の違いが解消しない場合には、利用したスポットワークサービスの問い合わせ窓口へ、感情的な表現ではなく「募集ページには○○と記載されていたが、勤務先では○○と説明された」と事実関係を整理して伝えるのが実用的です。

労働条件の問題とハラスメントは分けて相談する

募集内容の相違だけではなく、勤務中に怒鳴られた、人格を否定された、脅された、執拗に嫌がらせをされたなどの事情がある場合には、ハラスメントの問題が別途生じる可能性があります。

厚生労働省ではパワーハラスメントの典型例として、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害などを挙げています。ただし、実際にパワハラに該当するかは具体的な状況を踏まえて判断されます。[参照]

したがって、「まかないを提供してもらえなかったこと」と「その際にどのような言動を受けたか」は分けて整理するとわかりやすくなります。前者は募集・労働条件に関する問題、後者は内容によってハラスメントに関する問題となり得ます。

いきなり訴訟を考える前に相談窓口を利用する方法もある

募集内容と実際の待遇が異なっていたからといって、すぐに裁判を起こすことが最も現実的な解決方法になるとは限りません。特にまかないなど比較的小さな金額の問題では、まずサービス運営会社への問い合わせや勤務先への確認によって解決できる可能性があります。

労働条件や職場でのトラブルについて判断に迷う場合には、厚生労働省などが案内している労働相談窓口を利用する方法もあります。法律上の扱いは個別事情によって変わるため、「募集ページには何と書かれていたか」「実際には何と言われたか」を整理して相談することが重要です。

なお、求人広告と実際の労働条件の関係について厚生労働省は、求人広告に書かれた条件が直ちに実際の労働契約内容になるとは限らない一方、条件の相違が生じた理由を確認することが重要だと案内しています。[参照]

まとめ:タイミーの「まかないあり」と実際の待遇が違うときは募集画面を確認しよう

タイミーなどのスポットワークで「まかないあり」と掲載されていたのに、現地で「通常のアルバイトだけ」「食べるなら有料」と言われた場合、まず募集ページ・注意事項・労働条件の表示を確認することが重要です。

まかないを提供されなかったという事実だけで直ちにパワーハラスメントになるとは限りません。ハラスメントには別途判断基準があり、募集内容との相違とは分けて考える必要があります。

募集時に除外条件や料金の記載がなかった場合には、該当画面を保存し、サービス運営会社へ「掲載内容と実際の説明が異なっていた」と具体的に問い合わせるとよいでしょう。募集条件と現場の説明を記録に基づいて整理することが、トラブルを適切に解決する第一歩になります。

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