知らない不動産会社から突然営業電話がかかってくると、「なぜ自分の電話番号を知っているのか」「どこかから個人情報が漏れたのではないか」と不安になるものです。特に同じ会社から何度も着信があると、情報漏えいを疑いたくなるのも自然でしょう。
しかし、勧誘電話が来たという事実だけでは、どこかの企業から個人情報が「漏えいした」と断定することはできません。過去に本人が入力した情報、適法に取得された営業情報、名簿など複数の可能性があり、実際の入手経路は会社側へ確認しなければ分からないケースがあります。
J.P.RETURNS株式会社(JPリターンズ)は不動産投資などを扱う事業者です。同社のプライバシーポリシーには個人情報の利用目的や開示・削除等への対応、個人情報相談窓口が掲載されています。[参照:J.P.RETURNS プライバシーポリシー]
JPリターンズから電話が来ても「個人情報が漏れた」とは限らない
まず切り分けたいのは「営業会社が電話番号を知っていること」と「個人情報漏えいが発生したこと」は同じではないという点です。着信だけを根拠に、特定企業から情報が流出したと判断することはできません。
例えば過去に不動産投資の資料請求、セミナー申込み、キャンペーン応募、比較サービスなどで電話番号を入力していた場合、その際の利用目的や同意内容によって営業連絡につながることがあります。本人がかなり前に入力していて忘れているケースも考えられます。
一方、個人情報保護委員会によると、一定のルールを満たした名簿業者から個人名簿を購入すること自体が一律に禁止されているわけではありません。ただし、購入側には適正取得や第三者提供を受ける際の確認・記録義務などが課されています。[参照:個人情報保護委員会]
電話番号はどこから入手したのか確認できる?
営業電話を受けた際には、「この電話番号をどのように取得しましたか」と担当者へ尋ねる方法があります。ただし、その場の営業担当者が詳細な取得経緯まで把握しているとは限りません。
より正式に確認したい場合には、その会社の個人情報相談窓口へ問い合わせる方法があります。JPリターンズのプライバシーポリシーでは、本人が提供した個人情報について開示、修正または削除等を希望する場合、本人確認のうえ合理的な範囲ですみやかに対応するとしています。
また同社はプライバシーポリシー上、個人情報の利用目的として不動産投資に関する広告・マーケティングや商品・サービスの紹介などを挙げています。一方で、個人情報の収集については顧客の自発的な提供によるものと説明しています。したがって、具体的に自分の番号がいつ・どの経路で登録されたのか知りたい場合は、推測するより本人として会社へ照会するのが確実です。[参照:J.P.RETURNS プライバシーポリシー]
不動産の勧誘電話は「興味ありません」と明確に断ることが重要
不動産の営業電話を止めたい場合、「今忙しいです」「考えておきます」「必要になったら連絡します」といった曖昧な返答ではなく、契約する意思がないことと今後の勧誘を希望しないことを明確に伝えることが重要です。
例えば「不動産投資をする意思はありません。今後の電話勧誘も希望しません」と伝えると意思が明確になります。国土交通省は投資用マンションなどの勧誘について、相手が契約を締結しない旨の意思、または勧誘を引き続き受けることを希望しない意思を表示したにもかかわらず勧誘を継続する行為が禁止されていると案内しています。[参照:国土交通省]
国土交通省の解釈では「関心ありません」など契約意思がないことを明示した場合だけでなく、「迷惑です」など勧誘そのものを拒否した場合も対象になり、その後改めて勧誘することも禁止されると説明されています。[参照:国土交通省]
何度も電話が来る場合にやっておきたいこと
明確に断った後も営業電話が続く場合は、単に着信拒否するだけでなく記録を残しておくと役立ちます。特に不動産会社からの執拗な勧誘について相談する場合、いつ、誰から、どのような電話があったのかという具体的な情報が重要になります。
- 電話があった日時
- 着信した電話番号
- 会社名
- 担当者名
- 勧誘された内容
- 「今後の勧誘を希望しない」と伝えた日時
- 断った後に再び電話が来た日時
国土交通省も、断ったにもかかわらずしつこく電話がかかってくるなどのケースでは、日時、会社名、担当者名、具体的なやり取りなどを記録し、免許行政庁へ知らせるよう案内しています。[参照:国土交通省 関東地方整備局]
個人情報そのものを削除・訂正してほしい場合
勧誘電話を断ることと、会社が保有している個人情報について問い合わせることは別の手続きです。「営業電話だけ止めてほしい」のか、「登録されている情報や取得経緯を確認したい」のかを分けて考えると対応しやすくなります。
JPリターンズのプライバシーポリシーには、個人情報の照会・修正・削除等に関する問い合わせ先と個人情報相談窓口が掲載されています。また利用目的には「営業目的の連絡停止や再発防止策の実施」も記載されています。[参照:J.P.RETURNS プライバシーポリシー]
そのため電話口で営業担当者と長く話すより、営業電話の停止を明確に伝えたうえで、必要なら個人情報相談窓口へ「自分の個人情報について確認したい」「営業目的の連絡を停止してほしい」旨を申し出る方法があります。
名簿から電話番号を取得することはすべて違法なのか
「名簿を使った営業=違法」と考えられることがありますが、これも一律ではありません。個人情報保護委員会は、名簿業者から個人の名簿を購入すること自体は禁止されていないと説明しています。ただし適正取得や第三者提供を受ける際の確認・記録義務など、個人情報保護法上のルールがあります。
また本人の同意なしで第三者提供を行う「オプトアウト提供」についても、誰でも自由にできる制度ではありません。個人情報保護委員会への届出や公表、本人から求められた場合の提供停止などの要件があります。個人情報保護委員会は届出事業者を確認できる仕組みも公開しています。[参照:個人情報保護委員会 オプトアウト届出]
したがって「電話が来た=名簿業者から買った」「名簿を買った=違法」「どこかから漏えいした」というように推測だけで結論を出すのは避けるべきです。実際の取得経路について確認したい場合には、対象事業者へ問い合わせることが第一歩になります。
しつこい不動産勧誘が止まらない場合は相談先もある
今後の勧誘を希望しないと明確に伝えたにもかかわらず、同じ不動産業者から繰り返し勧誘される場合には、一人で営業担当者とやり取りし続ける必要はありません。
国土交通省は、宅地建物取引業者による悪質な勧誘電話について、具体的な状況を記録したうえで免許行政庁へ知らせるよう案内しています。また消費者トラブルとして不安がある場合は、消費者ホットライン「188」から地域の消費生活センター等へ相談する方法もあります。
ポイントは、最初に「今後の勧誘を希望しません」と明確に伝え、それでも続く場合に着信日時や担当者名を記録することです。単に毎回電話を切るだけより、その後の相談につなげやすくなります。
まとめ:勧誘電話だけでは情報漏えいとは断定できない。取得経路の確認と明確な拒否が重要
JPリターンズなど不動産会社から突然営業電話が来ても、それだけで「どこかから個人情報が漏れた」と断定することはできません。過去に本人が提供した情報など複数の可能性があるため、電話番号の具体的な取得経路を知りたい場合は、会社の個人情報相談窓口へ確認するのが確実です。
一方、営業そのものに興味がない場合は、「契約する意思はありません。今後の勧誘も希望しません」と明確に意思表示することが大切です。不動産業者については、契約しない意思や今後の勧誘を希望しない意思を示した相手への継続的な勧誘などが規制されています。
それでも電話が続く場合は、日時・電話番号・会社名・担当者・会話内容を記録し、会社の個人情報相談窓口、宅建業者を監督する免許行政庁、消費生活センターなどへの相談を検討するとよいでしょう。