訪問販売をきっかけに電力会社を切り替えたものの、後から不安になって別の電力会社へ乗り換えるケースがあります。その際に気になるのが、「電気を解約すれば本当に契約関係はすべて終わるのか」「知らないサービスの料金が後から請求されないか」という問題です。
株式会社エクスゲートに限らず、こうしたケースでは会社の評判や口コミだけから判断するより、実際に何の契約を締結したのか、契約書面・重要事項説明書・申込内容・請求明細を確認することが重要です。
電気を他社へ切り替えたからといって、契約した覚えのない別サービスの請求まで無条件に支払わなければならないわけではありません。身に覚えのない請求が発生した場合は、契約の根拠を確認し、必要に応じて消費生活センターなどへ相談できます。
他社へ電気を切り替えると現在の電気契約はどうなる?
電力・ガス取引監視等委員会の消費者向けQ&Aでは、別の電力会社へ切り替える場合、新しく契約する電力会社へ申し込むことで切替手続きが可能であり、現在の電力会社へ自分から解約連絡をすることは多くの場合必須ではないと説明されています。[参照:電力・ガス取引監視等委員会 消費者向けQ&A]
つまり通常の電力会社変更では、新しい電力会社への切替手続きに伴って、それまでの小売電気契約を終了させる手続きが進みます。ただし、契約プランによっては解約金などが設定されている場合があるため、契約条件の確認は必要です。
また、ここで終了するのは基本的に電気の供給契約です。もし電気とは別に独立した有料サービスへ申し込んでいた場合、その契約まで自動的に終了するかどうかは個別の契約内容によります。そのため「契約は全部終わります」という口頭説明だけではなく、自分が締結した契約を洗い出すことが重要になります。
まず「何を契約したのか」を書面から確認する
電力会社やその媒介・取次・代理業者には、料金メニューや解約条件などを説明し、契約内容について記載した書面を交付する義務があります。消費者が承諾した場合には電子メールなどで提供される場合もあります。[参照:電力・ガス取引監視等委員会]
そのため、訪問販売時にもらった書類、契約後に届いた郵便物、SMS、メールなどをすべて確認します。特に「契約先」「サービス名」「料金」「契約期間」「解約方法」「解約金」「オプションサービス」といった項目を確認してください。
例えば書類を確認して電気供給契約しか存在しないのであれば、「何か別の商品を密かに契約させられているのでは」という不安をかなり切り分けられます。一方、サポートサービスなど別名称の商品が記載されていれば、そのサービスについて個別に解約条件を確認します。
解約証明がもらえなくても証拠を自分で残す
事業者が希望する形式の「すべての契約を解約したことを証明するメール」を発行してくれない場合でも、何も記録を残せないわけではありません。
問い合わせフォームやメールなど記録の残る方法が利用できるなら、「現在、御社との間で有効になっている契約・有料サービスの名称をすべて教えてください」「電気供給契約終了後も継続する契約または料金はありますか」「解約後に発生する可能性がある請求があれば、その名称・金額・根拠を教えてください」など、具体的に質問して回答を保存しておく方法があります。
電話で問い合わせる場合も、問い合わせ日時、電話番号、担当者名、質問内容、回答内容をメモしておきます。契約書面、請求書、メール、SMS、マイページの契約状況なども保存しておくと、後からトラブルになった場合の資料になります。
解約後に請求が来ても直ちに不正請求とは限らない
電力会社を切り替えた後に以前の会社から請求が届いたとしても、それだけで「解約されていない」「勝手に別契約を作られた」と判断することはできません。解約前に使用した電気料金の最終精算などが後日請求されることがあるためです。
また契約内容によっては解約金などが発生する可能性があります。電力・ガス取引監視等委員会も、料金プランによって解約金が必要になる場合があるため契約内容を確認するよう案内しています。[参照:電力・ガス取引監視等委員会]
したがって解約後の請求を見るときは、「何月分の電気料金なのか」「最終精算なのか」「解約金なのか」「電気とは別のサービス料金なのか」を確認します。請求元の会社名だけで判断せず、請求項目と対象期間を見ることがポイントです。
契約した覚えのない料金を請求されたら支払う前に根拠を確認する
電気契約終了後、まったく覚えのないサービスについて請求された場合、「請求された以上は何が何でも払わなければならない」というものではありません。まず事業者へ契約の根拠を確認することが重要です。
具体的には、契約日、契約したサービス名、料金、契約方法、申込書や契約書面など、自分がそのサービスへ申し込んだことを確認できる資料について説明を求めます。カードや口座から引き落とされている場合には、明細も保存します。
身に覚えのない請求について、内容が分からないまま事業者とのやり取りだけで解決しようとせず、消費者ホットライン「188」へ相談する方法があります。最寄りの消費生活センターなどにつながり、契約状況に応じた対応について相談できます。[参照:国民生活センター]
電力の契約トラブルには公的な相談窓口もある
電力・ガス取引監視等委員会では、電気・ガスの契約に関する消費者向け相談窓口を設けています。同委員会によると、小売電気事業者には消費者からの苦情や問い合わせについて適切かつ迅速に処理することが求められています。[参照:電力・ガス取引監視等委員会]
事業者へ問い合わせても説明が得られない、契約内容が分からない、電力契約の切替手続きについて不審な点があるといった場合には、同委員会の相談窓口へ情報提供・相談する方法があります。
一方、訪問販売での勧誘方法や契約そのものについてトラブルになっている場合は、消費生活センターへの相談が適しています。相談先を一つに絞る必要はなく、問題の内容に応じて使い分けるとよいでしょう。
訪問販売による電気契約のトラブル事例は実際にある
特定の会社について、個々の口コミだけを根拠に「悪質」「不正請求をする会社」などと断定することは避ける必要があります。一方で、電力契約の訪問販売を巡るトラブルそのものは公的機関にも相談が寄せられています。
国民生活センターは、電気料金が安くなるなどと言われて訪問販売を受けたケースや、検針票を見せたことで契約手続きにつながったケースなどについて注意喚起しています。検針票に記載された情報は電力契約の切替えに関係するため、安易に見せないよう注意を呼び掛けています。[参照:国民生活センター 電力契約の訪問販売トラブル]
ただし「訪問販売のトラブル事例が存在する」ということと、「特定の会社が解約後に勝手に別契約を作って請求している」ということは別問題です。後者については具体的な証拠がなければ事実として断定できません。
クーリング・オフ期間を過ぎても相談する意味はある
訪問販売による電気・ガス契約は、原則として特定商取引法に基づくクーリング・オフの対象となり、契約書面を受領した日を1日目として8日以内であれば利用できます。[参照:国民生活センター 消費者トラブルFAQ]
8日を大幅に過ぎている場合、通常の8日間のクーリング・オフをそのまま利用できるとは限りません。しかし「期間を過ぎたから相談しても無意味」というわけではありません。契約書面が適切に交付されていたか、どのような勧誘・説明が行われたかなど、個別事情によって確認すべき点があります。
契約した覚えのないサービスが存在する、説明と契約内容が違うなど別の問題がある場合も、単純なクーリング・オフ期間だけで結論を出さず、契約書類を用意して消費生活センターへ相談するとよいでしょう。
不安な場合に今やっておきたい確認事項
他社への電気切替手続きを済ませた後は、次の項目を整理しておくと安心です。
- 訪問販売時にもらった契約書類をすべて確認する
- 電気以外のサービス名が記載されていないか確認する
- 現在有効な契約を事業者へ書面・メール等で問い合わせる
- 解約後に継続する料金があるか確認する
- 新しい電力会社の供給開始日を確認する
- 旧電力会社から届く最終請求の対象期間・内訳を確認する
- クレジットカード・銀行口座の明細を数か月確認する
- メール、契約書、請求書、問い合わせ記録を保存する
例えば「電気の切替えは完了したのに翌月も請求された」という場合でも、まず請求対象期間を確認します。前月までに使用した電気の最終請求なら通常の精算である可能性があります。一方、知らないサービス名で継続的に毎月請求されているなら、契約根拠を確認する必要があります。
不安だからカードや口座をすぐ変更するという対応より、まず契約内容と請求の正体を把握することが重要です。身に覚えのない引き落としが実際に発生した場合は、消費生活センターに加えてカード会社や金融機関にも速やかに相談します。
まとめ:電気を解約した後は契約書類と最終請求を確認し、身に覚えのない請求は根拠を確認する
電力会社を他社へ切り替えた場合、通常は切替手続きに伴って従来の電気供給契約が終了します。ただし、電気とは独立した別サービスを実際に契約していた場合まで自動的に終了するかは、その契約内容によります。
「別の契約を勝手に作られて後から請求されるのでは」と不安な場合は、口コミだけで判断せず、契約書面を確認し、現在有効な契約・解約後も継続するサービス・今後発生する料金を事業者へ具体的に確認して記録を残すことが有効です。
解約後に請求が届いても、最終の電気料金や契約上の精算である可能性があるため、まず内訳を確認します。一方、契約した覚えのないサービス料金なら、請求されたからといって内容を確認せず支払うのではなく、契約の根拠を求めましょう。説明に納得できない場合や訪問販売時の契約内容に疑問がある場合は、消費者ホットライン188や電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口を利用することができます。