17歳など運転免許をまだ取得していない人が無免許運転で検挙された場合、「その後何年間、免許を取れないのか」は非常に重要な問題です。周囲から「半年だった」「1年だった」「2年間取れなかった」と異なる話を聞くこともありますが、現在の制度では無免許運転そのものに明確な行政処分上の扱いがあります。
現在、無免許運転の基礎点数は25点です。免許を持っていない人でも違反事実と点数は登録され、一定期間は運転免許を受けられない「拒否処分」の対象になることがあります。
前歴や他の累積点数などがない通常のケースでは、無免許運転25点は欠格期間2年に相当します。ただし、実際にいつから免許を取得できるのかは個別の行政処分や違反内容によって確認する必要があり、「17歳で捕まった日から誰でも必ずちょうど2年間」と単純化しないことが大切です。
無免許運転は現在25点で欠格期間2年に相当する
警視庁が公表している交通違反の点数一覧では、無免許運転の基礎点数は25点とされています。[参照:警視庁 交通違反の点数一覧表]
さらに埼玉県警察は、無免許運転について「点数25点、欠格期間2年に該当する行為」と明記しています。免許を取得していない人についても点数が登録され、欠格期間中に試験へ合格しても免許を与えない拒否処分を受けることがあると案内しています。[参照:埼玉県警察 行政処分に関するQ&A]
つまり「まだ免許を持っていないから行政処分の点数は関係ない」という考え方は誤りです。免許取得前の無免許運転であっても、その後の免許取得に影響します。
17歳だから2年になるわけではない
重要なのは、17歳という年齢そのものが「2年間」という期間を決めているわけではないことです。無免許運転という違反行為に25点が設定されており、通常の基準ではそれが欠格期間2年に相当します。
例えば17歳で無免許運転をしたケースと、20歳で一度も免許を取得したことがない人が無免許運転をしたケースを考えても、無免許運転そのものの基礎点数は同じ25点です。
ただし、取得したい免許にはそれぞれ受験可能な年齢があります。そのため未成年の場合は、行政処分による欠格期間と、本来その免許を取得できる年齢の両方を確認する必要があります。
なぜ「半年だった」「1年だった」という人がいるのか
周囲の経験談と現在の制度が一致しない理由はいくつか考えられます。まず大きいのが、違反した時期が違う可能性です。無免許運転の点数は昔から現在と同じだったわけではありません。
警察庁の資料では、2013年12月から無免許運転の基礎点数が従来の19点から25点へ引き上げられたことが確認できます。したがって、かなり以前の経験談を現在の無免許運転へそのまま当てはめることはできません。[参照:警察庁 運転者に対する取組]
また「半年」「1年」という話が、無免許運転そのものではなく、別の交通違反による免許停止・保留などの期間と混同されている可能性もあります。本人が日常会話で「免許を取れなかった期間」と説明していても、法的に同じ処分だったとは限りません。
無免許運転と一緒に事故や別の違反があれば話が変わる
無免許運転だけだったケースと、無免許運転中に別の交通違反や事故を起こしたケースでは結果が同じとは限りません。交通事故では事故の内容や責任の程度などに応じて付加点数が加わる場合があります。
例えば無免許で運転していたうえに交通事故を起こした、さらに救護義務違反など重大な違反があった、といったケースを「無免許運転だけ」のケースと比較することはできません。
過去の処分歴なども行政処分に影響する場合があります。そのため友人同士で「自分は○か月だったからあなたも同じ」と判断するのは危険です。違反時期や違反内容まで同じとは限らないからです。
「2年」の起算点を自己判断しないことが重要
欠格期間について特に注意したいのが、「捕まった日から自分で2年数えれば、その翌日に必ず免許を取得できる」と自己判断しないことです。行政処分については公安委員会による手続が関係するため、具体的な受験可能日は本人の記録を確認する必要があります。
埼玉県警察も、過去に無免許運転をした人について、免許取得手続を進める前に警察署の免許窓口や運転免許試験課で「受験相談・受験資格の確認」を行うよう案内しています。[参照:埼玉県警察 行政処分に関するQ&A]
これは非常に重要です。インターネット上の計算や友人の経験談ではなく、本人の記録を確認できる運転免許センターなどへ問い合わせるのが最も確実です。
欠格期間中でも教習所へ通える場合があるが注意が必要
欠格期間があるからといって、必ずしもその期間中に自動車教習所へ一切通えないという意味ではありません。例えば埼玉県警察では、欠格期間中でも教習所へ通うこと自体は可能と案内しています。
ただし欠格期間中は本試験を受験できません。また、仮免許や指定自動車教習所の卒業証明書などには有効期間があるため、早すぎる時期から教習を開始すると、有効期限との関係で不都合が生じる可能性があります。[参照:埼玉県警察 行政処分に関するQ&A]
したがって無免許運転歴がある場合には、いきなり教習所へ申し込むより、先に運転免許センターなどで受験可能時期を確認し、それに合わせて入校時期を決めるほうが確実です。
無免許運転には行政処分だけでなく刑事上の罰則もある
「免許を何年間取れないか」は行政処分の話ですが、無免許運転にはそれとは別に刑事上の罰則も定められています。
現在の道路交通法上、無免許運転には3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という罰則があります。埼玉県警察も無免許運転について、違反点数25点とともにこの罰則を案内しています。[参照:埼玉県警察 無免許運転の罰則]
17歳の場合には少年事件としての手続も関係する可能性があります。刑事・少年事件としてどのような手続になるかと、将来の運転免許取得に関する行政処分は分けて考える必要があります。
実際にいつ免許を取れるか調べる方法
過去に無免許運転で検挙されていて、これから免許を取得したい場合は、住所地を管轄する都道府県警察の運転免許センター・運転免許試験場などへ問い合わせるのが確実です。
問い合わせる際には「○年○月に17歳で無免許運転として検挙された。現在、普通免許(または二輪免許)を取得したいので受験資格と欠格期間を確認したい」と伝えると目的が分かりやすくなります。
周囲の人の半年・1年・2年という経験談よりも、自分自身について公安委員会側に登録されている処分内容と受験可能日を確認することが重要です。
まとめ:現在の無免許運転は25点・通常は欠格期間2年が基本
現在の制度では無免許運転は基礎点数25点で、前歴や他の累積点数などがない通常のケースでは欠格期間2年に相当します。免許をまだ取得していない17歳であっても違反点数は登録されるため、「免許を持っていないから行政処分はない」ということにはなりません。
一方で、周囲に「半年だった」「1年だった」という人がいる理由としては、違反した年代が違う、無免許運転とは別の処分を指している、事故や他の違反の有無が違うなど、さまざまな可能性があります。特に無免許運転の点数は2013年12月に19点から25点へ引き上げられているため、古い経験談との単純比較はできません。
そして最も大切なのは、具体的な免許取得可能日を自己計算だけで決めないことです。過去に無免許運転で検挙されたことがある場合は、教習所へ申し込む前に住所地の警察署の免許窓口や運転免許センターへ本人が受験相談を行い、欠格期間と受験資格を確認するのが確実です。