郵便局・配送センターを名乗る不審電話は詐欺?「荷物トラブル」で名前や住所を聞かれたときの対処法

突然、「郵便局です」「配送センターです」「あなた宛ての荷物に問題があります」などと電話がかかってきて、氏名や住所を尋ねられることがあります。実際に荷物を注文している時期と重なると本物の連絡にも思えますが、日本郵便は現在、日本郵便や実在する郵便局、架空の部署・担当者などを名乗って個人情報を聞き出そうとする不審電話が発生しているとして公式に注意喚起しています。

特に、「荷物が一定期間保管されている」「荷物に問題がある」「問い合わせ番号が分からなくても氏名や住所から確認できる」などと言い、氏名・住所・生年月日などを聞き出そうとする電話には注意が必要です。電話番号の表示だけで本物かどうかを判断することも安全ではありません。

この記事では、郵便局や配送センターを名乗る不審電話で実際に確認されている手口、個人情報を答えてしまうと何が起こり得るのか、本当に荷物があるか確認する安全な方法、不審電話を受けたときの対処法を解説します。

日本郵便は「郵便局を装う不審電話」に公式に注意喚起している

日本郵便は、同社や郵便局を装った不審な電話が発生しており、個人情報の不正取得などにつながる可能性があるとして注意を呼びかけています。実在する郵便局名や、それらしい部署名、偽の担当者名を名乗るケースも確認されています。[参照:日本郵便「日本郵便や郵便局を装った不審な電話にご注意ください」]

日本郵便が公表している具体例には、「荷物に問題が見つかった」「荷物の保管期間が切れる」「届けられなかった荷物がある」などと説明して不安をあおり、その後オペレーターへ接続したり、住所や氏名を聞き出したりする手口があります。

したがって、「配送トラブルがあるので名前と住所を教えてください」という電話は、現在実際に注意喚起されている手口と共通する特徴があります。その場で個人情報を回答せず、一度電話を切って確認する対応が重要です。

「問い合わせ番号がなくても名前と住所から調べる」は警戒した方がよい

荷物について問い合わせる際、日本郵便には郵便物・ゆうパックなどをお問い合わせ番号から追跡できる公式サービスがあります。公式の追跡ページでは11桁から13桁のお問い合わせ番号を入力して配送状況を確認できます。[参照:日本郵便・郵便追跡サービス]

もちろん、実際の郵便業務で利用者本人を確認するため氏名や住所が必要になる場面が一切ないという意味ではありません。しかし、突然かかってきた電話で、相手の身元を確認できない状態のまま氏名や住所を伝える必要はありません。

本当に日本郵便からの連絡なのか判断できない場合は、その電話で情報を提供するのではなく、一度切ってから日本郵便公式サイトに掲載されている問い合わせ窓口や利用した郵便局へ自分から連絡するのが安全です。

なぜ詐欺電話は最初に氏名や住所を聞くのか

詐欺電話では、最初から銀行口座や暗証番号を聞くとは限りません。まず電話番号と氏名、住所、生年月日などを集め、それらを組み合わせて次の詐欺に利用する手口があります。

例えば最初の電話で氏名と住所を取得すると、後日の電話で「○○市○○町にお住まいの○○様ですね」と具体的な情報を示せます。受け手は「住所まで知っているなら本物の会社かもしれない」と信用しやすくなります。

警察庁も、フィッシングなどで不正に取得される情報として、住所、氏名、電話番号、生年月日などの個人情報を挙げています。[参照:警察庁・フィッシング対策]

郵便物トラブルから「犯罪に使われている」という話へ発展するケースもある

郵便局を装う詐欺で特に注意したいのが、「あなた名義の荷物に問題がある」という話から警察を名乗る人物へ電話をつなぐ手口です。

日本郵便が紹介している事例では、「あなた宛ての不審な荷物に現金、通帳、クレジットカード、薬物などが入っている」「あなたの名前が悪用されている」「偽造パスポートが見つかった」などと告げたうえで、警察官を名乗る人物へつなぐケースがあります。[参照:日本郵便]

その後、「あなたも犯罪に関係している」「逮捕される可能性がある」「資金を調査する必要がある」などと不安をあおり、預金情報や金銭を要求する特殊詐欺へ発展する可能性があります。最初の「荷物があります」という話だけで安心しないことが大切です。

電話番号だけで本物か詐欺かを断定しない

着信した番号をインターネット検索すると口コミが出てくる場合がありますが、検索結果だけで100%判断するのは危険です。また、表示された発信番号と実際の発信元が必ず一致するとは限りません。

日本郵便は、不審電話の特徴として「+」から始まる国際電話番号から発信されるケースも挙げています。ただし、国際電話番号だからすべて詐欺、国内番号だから安全という単純な判断もできません。

特定の電話番号について公式機関から情報が公表されていない場合、その番号の所有者を断定することは避けるべきです。番号そのものより、電話の内容と、相手が個人情報・金銭・認証情報を要求しているかで判断することが重要です。

名前や住所を答えなかった場合は、その対応でよい

不審に感じて氏名や住所を回答せず電話を終了したのであれば、重要な個人情報を追加で渡すことを防げています。

その後、同じ番号や別の番号から再度電話が来ても、「先ほどの荷物についてです」などと言われて情報を答える必要はありません。必要であれば着信拒否設定を利用できます。

また、留守番電話に切り替えて知らない番号へすぐ出ない方法も有効です。日本郵便も、不審電話について判断に迷う場合は、かかってきた電話へそのまま対応するのではなく、公式窓口へ確認するよう案内しています。

本当に荷物があるか確認したい場合の安全な方法

「もしかすると本当に自分宛ての荷物があるかもしれない」という場合でも、着信番号へ折り返す必要はありません。

まず通販サイトや発送元から届いているメール、購入履歴などを確認し、荷物のお問い合わせ番号があるなら日本郵便公式の追跡サービスで確認します。番号が分からない場合は、日本郵便公式サイトに掲載されている問い合わせ窓口へ自分から連絡します。

日本郵便のお客様サービス相談センターなど、最新の問い合わせ先は公式ページで確認できます。[参照:日本郵便・お問い合わせ]

「中央郵便局配送センター」のようなもっともらしい名称でも信用しない

詐欺電話では、一般の人が聞いても不自然に感じにくい部署名を名乗ることがあります。「配送センター」「お客様サービス」「検査部」「配送管理課」など、それらしい名称だからといって本物とは限りません。

日本郵便自身も、不審電話では「日本郵便のお客様サービス相談センター」「検査部等の部署名」「実在する郵便局名」や偽の担当者名を名乗るケースがあると明記しています。

担当者が具体的な名字を名乗った場合も同様です。「石田です」「○○郵便局の△△です」と名乗ったこと自体は本人確認になりません。公式窓口からその部署・用件を確認するのが安全です。

もし氏名や住所を答えてしまった場合はどうする?

氏名や住所だけを答えてしまった場合、それだけで直ちに預金を引き出されたりクレジットカードを利用されたりするとは限りません。ただし、今後の詐欺電話で本人を信用させる材料として利用される可能性があります。

そのため、以後「あなたの住所は○○ですね」「家族のことで連絡しています」などと個人情報を示されても、それだけで相手を信用しないようにしましょう。電話番号、氏名、住所など複数の情報が第三者へ渡っていることを前提として警戒します。

銀行口座番号、クレジットカード情報、暗証番号、SMS認証コードなどまで伝えてしまった場合は緊急度が高くなります。該当する銀行やカード会社へ公式窓口から速やかに相談してください。

「荷物の中身を教える」と言われても個人情報との交換に応じない

「名前と住所を教えてくれれば荷物の中身を教える」という説明は、利用者の好奇心や不安を利用して個人情報を引き出す形になっています。

本当に自分の荷物か分からない段階なら、まず送り主やお問い合わせ番号など、自分側で確認できる情報を整理することが先です。電話の相手へ個人情報を渡すことで真偽を確かめる必要はありません。

特に「今すぐ確認しないと荷物を処分する」「警察へ届ける」「あなたが犯罪者として扱われる」などと急がせてきた場合は、一度電話を切ることが重要です。

詐欺電話でよくある危険なサイン

郵便・配送を名乗る電話で次のような特徴が複数ある場合は、特に注意しましょう。

  • 突然、身に覚えのない荷物について連絡してくる
  • 氏名・住所・生年月日などを聞いてくる
  • 問い合わせ番号を本人が知らないのに話を進めようとする
  • 荷物の中から違法な物や不審物が見つかったと言う
  • 警察や捜査機関へ電話を転送すると言う
  • 「逮捕される」「口座を調べる」などと不安をあおる
  • 銀行口座や暗証番号、カード情報を求める
  • 現金の振込や送金を要求する
  • 誰にも相談しないよう指示する

一つ該当するだけで必ず詐欺とは断定できませんが、複数当てはまる場合は電話を続けず、公的な連絡先から確認する方が安全です。

不安な場合は警察相談専用電話「#9110」へ

日本郵便は、不審電話について不安がある場合、最寄りの警察署または警察相談専用電話「#9110」へ相談するよう案内しています。

警察庁の特殊詐欺対策ページでも、不安を感じた場合の相談先として#9110を案内しています。また消費者トラブルについては消費者ホットライン「188」も案内されています。[参照:警察庁・SOS47]

実際に金銭を送ってしまった場合や、相手が自宅へ来ると言っている場合など、具体的な危険がある場合は早めに警察へ相談してください。

まとめ|郵便局を名乗って個人情報を聞き出す不審電話は実際に確認されている

日本郵便や郵便局を装い、「荷物に問題がある」「長期間保管している」「届けられない荷物がある」などと説明したうえで、氏名や住所などの個人情報を聞き出そうとする不審電話は実際に確認されています。日本郵便自身が公式サイトで注意喚起している手口です。

突然の電話で「名前と住所を教えれば荷物を調べる」と言われても、その場では答えず、一度電話を切るのが安全です。本当に荷物があるか確認する場合は、着信番号への折り返しではなく、日本郵便公式の追跡サービスや公式問い合わせ窓口を利用しましょう。

また、表示された電話番号だけから発信者を断定することは避けるべきです。たとえ実在しそうな郵便局名や担当者名を名乗っていても、それだけでは本人確認になりません。

氏名や住所を答えずに電話を終了できたのであれば、重要な追加情報を渡さずに済んでいます。今後同様の電話があっても個人情報を伝えず、不安が続く場合は日本郵便の公式窓口や警察相談専用電話#9110へ相談するとよいでしょう。

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